こうじょうせんがんしょう

甲状腺眼症

同義語
バセドウ病眼症,悪性眼球突出症
最終更新日:
2024年10月17日
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2024/10/17
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原因

詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、甲状腺に関わる抗体*ができることが主な原因と考えられています。本来、抗体は病原体から体を守るために生成されますが、免疫機能に何らかの異常が起こることで自分自身を攻撃する抗体(自己抗体)がつくられることがあります。甲状腺眼症では、甲状腺に関わる自己抗体が眼球周囲の組織にも作用し、炎症を引き起こします。

甲状腺の細胞には、甲状腺ホルモンの分泌に関わる“甲状腺刺激ホルモン受容体(TSH受容体)”と呼ばれるタンパク質が多く存在しています。このTSH受容体は、眼球が入っている頭蓋骨(ずがいこつ)の窪みである眼窩(がんか)の周囲の筋肉や脂肪にも存在しています。そのためTSH受容体に対する自己抗体ができると、甲状腺だけでなく、外眼筋や眼球の周りにある脂肪組織も攻撃され、炎症を引き起こすと考えられています。

甲状腺眼症は、バセドウ病に合併することが多く、まれに橋本病にも合併します。これらの病気では甲状腺に異常がありますが、甲状腺機能が正常でも甲状腺眼症を発症することがあります。また、甲状腺眼症を増悪させる因子として、喫煙、ストレスが知られています。

*抗体:体の免疫に関わるタンパク質のこと。病気の原因になる細菌やウイルスなどを異物と認識し、異物を攻撃したり、体から排除したりするはたらきを持つ。

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