症状
原因となる食物を摂取してから一定時間の潜伏期間をおいて、症状が出現します。潜伏期間は原因となる大腸菌の種類によってさまざまですが、半日から長い場合には1週間近く経ってから症状が現れる場合もあります。基本的には、下痢や腹痛といった腹部症状が主体となりますが、血便や発熱を伴うこともケースもみられます。
病原性大腸菌食中毒のなかでも日本において特に注意が必要なのは、腸管出血性大腸菌によって引き起こされる溶血性尿毒症症候群の発症です。溶血性尿毒症症候群を発症すると、めまいやだるさ、動悸や運動時の易疲労感といった貧血症状が生じます。また出血傾向を伴うことも特徴であり、粘膜出血や消化管出血が起こることもあります。さらに急速に腎機能が障害を受け、尿が出なくなったり、けいれんや意識障害といった中枢神経に関連した症状がでることもあります。
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