治療
痔瘻を発症した場合、放置すると肛門周囲膿瘍を再発しやすいだけでなく、まれですが痔瘻の粘膜などからがんが発生することも報告されています。
また、痔瘻は子どもに発症したケースを除いて自然に治ることはほとんどありません。そのため、皮下に形成された“トンネル”を取り除く治療が必要となります。多くは手術によって痔瘻の管を切除する治療が行われますが、括約筋への負担が大きな治療となります。
一方、近年では、肛門内部側と皮膚側の穴にアラビアゴムや薬剤を浸した糸(金沢糸など)を通して結び、少しずつ“トンネル”を切り離していく“シートン法、痔瘻結紮療法”が増えています。完全に“トンネル”がなくなるまで2~3か月ほどかかり、急激に括約筋を切るのではないので、痔瘻の管を切除する手術のように括約筋に与えるダメージや体への負担が少ない治療法とされています。アラビアゴムを使うのがポイントで、血管テープやシリコン製の管やドレーンを使用すると、いつまで経ってもトンネルの位置は変わらないので、治療効果が上がりません。
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