原因
痙縮の原因は、脳卒中、脳性麻痺、頭部外傷、脊髄損傷、ALS、多発性硬化症など脳や脊髄*の病気です。
通常、私たちの体は、脳からの指令を受け、その信号が脊髄を通過して運動神経に届き、筋肉に伝わることで動きます。しかし、これらの病気によって脳から運動神経までの経路が損傷を受けると、脳からの信号が運動神経まで正常に届かなくなります。
脳からは興奮性の信号と抑制性の信号が運動神経に送られています。興奮性の信号は筋肉を動かすためのものですが、この信号が届かなくなると筋肉が動かなくなり麻痺を起こします。一方の抑制性の信号が届かなくなると、筋肉が意志とは関係なく勝手に動くようになります。このように脳からの信号伝達システムが乱れることで、筋肉の動きを適切にコントロールできなくなり、痙縮が生じます。
*脊髄:脊椎(背骨)の中を通る神経の束で、脳の指令や体の感覚情報などを伝達するはたらきを持つ。
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