治療
アレルギー性紫斑病は自然に治ることが多いのですが、痛みが強い場合は鎮痛薬を用います。特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は国の難病に指定されており、血小板数が3万/μL未満になるまで低下した場合、血液専門医による治療が行われます。
薬物療法
治療の目標は血小板数の正常化ではなく、致命的な深部出血(脳、肺、消化管)の合併を回避することです。副腎皮質ステロイドが第一選択となります。なお、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染者は、除菌療法により約6割の患者で血小板数が増加します。ステロイドが無効または副作用が強い場合、血小板造血因子トロンボポエチン受容体作動薬(ロミプロスチム、エルトロンボパグ オラミン)または、抗体医薬リツキシマブが推奨されます。
緊急時
血小板輸血、免疫グロブリン大量療法を行います。
脾臓摘出
薬物療法などで十分な効果が得らない場合、脾臓摘出術により約6割が根治します。
妊娠と分娩
健常者と同じく、妊娠が可能です。周産期に血小板が少ない場合、血小板を増やす治療を行うことがあります。自然分娩が可能ですが、産科医が分娩様式を判断します。
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