原因
結核菌の主な感染経路は“飛沫核感染”で、肺結核の患者が咳やくしゃみをした際に結核菌が空気中を舞い、それを他者が吸い込むことによって感染が起こります。
しかし、結核菌に感染しても実際に結核を発症する方の割合は5~10%程度といわれており、多くの場合は発症しません。これは結核菌が宿主の免疫による攻撃を回避するために休眠状態となり、免疫系がこの休眠菌を排除できないためです。その結果、感染者の約95%は無症候性キャリアである潜在性結核の状態となります。
これらの感染者のうち、毎年5~10%が宿主の加齢や免疫機能の低下により再燃・再活性化し、活動性結核へと進展します。一度結核菌が肺内で初期変化群を形成すると、その後血液を通して全身へ広がり、さまざまな臓器に感染巣を形成します。さらに中枢神経系にまで感染が及ぶと髄膜炎を引き起こすことがありますが、結核性髄膜炎の発症頻度は結核患者全体の約0.3%と比較的まれです。
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