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もうまくがさいぼうしゅ

網膜芽細胞腫

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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網膜芽細胞腫は、網膜芽細胞腫遺伝子(RB1遺伝子)の異常に伴い発症します。RB1遺伝子は「がん抑制遺伝子」と呼ばれる遺伝子の一種です。がん抑制遺伝子は、細胞増殖に対してブレーキをかけて調整するはたらきを持ちます。

RB1遺伝子は人の細胞の中に2本存在しており、それぞれ両親から1本ずつ受け継いでいます。1本に異常が存在するのみでは網膜芽細胞腫の発生には至りません。しかし、2本とも異常を示した場合には、細胞が無秩序に増殖するようになってしまい、悪性腫瘍が発生することになります。RB1遺伝子の異常は網膜芽細胞腫のみならず、骨肉腫など他の臓器における悪性腫瘍とも密接に関与しています。

網膜芽細胞腫は、遺伝性疾患としての側面を持つ場合もあります。この場合、網膜の細胞のみならず全身に異常が指摘されます。また、網膜芽細胞腫が両眼に発生したり、治癒後に別の臓器において悪性腫瘍が発生したりする可能性を伴います。さらに、患者さん自身の兄弟やお子さんにもRB1遺伝子異常が存在する可能性があり、問題はさらに複雑化します。

RB1遺伝子の変異において、生じやすいホットスポットがあることも知られていますが、どの部位においても生じ得ます。なかには、「欠失」と呼ばれるタイプの遺伝子変異を生じることがあります。この場合はRB1遺伝子以外の遺伝子も同時に障害を受けることになります。その結果、成長発達障害や特徴的な顔貌(がんぼう)(かおかたち)などの症状を同時に来すこともあります。

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