症状
股関節脱臼の症状は、発育性股関節形成不全の場合と外傷の場合で異なります。
発育性股関節形成不全の場合
乳児期に以下のような症状がみられる場合は発育性股関節形成不全が疑われます。
- 左右の足の長さが違う
- 膝を曲げた状態で足を開くと音がする
- 股関節の開きが悪い、片方の足の動きが悪い
- 左右の太もものシワの数が異なるなど
多くの場合は、歩行開始前に発見されます。しかし、診断が遅れるなどして歩行開始後に股関節脱臼と診断されるケースもあります。その場合、歩行開始が遅れたり歩き方が不安定になったりするほか、脱臼の整復(元の関節の中に収めること)が困難になります。そのため、できるだけ早い段階で発見できるよう注意して観察することが重要です。
また、発育性股関節形成不全は、骨盤側の大腿骨を覆う部分の作りが浅くなる寛骨臼形成不全の原因となります。成人以降に骨盤と大腿骨の間にある軟骨がすり減って痛みなどが生じる変形性股関節症の発症につながることがあります。
外傷の場合
股関節を動かすことができなくなったり、歩くことができなくなったりするほどの強い痛みが生じます。受傷時に神経も傷つくと下肢にしびれが生じることもあります。
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