かたけんばんだんれつ

肩腱板断裂

同義語
腱板断裂
最終更新日
2020年12月22日
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2020/12/22
更新しました
2019/01/15
掲載しました。

概要

肩には、肩関節の奥に筋肉の腱が集まって板状となった腱板(けんばん)と呼ばれる部分があります。肩腱板断裂は、この腱板の一部、もしくは全てが断裂することで、肩の動きに異常が生じたり、痛みが出たりする状態です。

腱板は、肩甲骨と上腕骨の出っ張りとの間ではさまれやすい構造になっています。そのため、肩腱板断裂は人体の構造上起こりやすく、注意する必要がある病気です。

原因

加齢による腱板の変性(すり減るように傷んでくる)が背景にあり、腱板をすりつぶすような動きの繰り返しや外傷(肩を打った、上にあるものを取ろうとしてひねったなど)が加わって発症します。

野球の投球動作、水泳、テニスなど頭より上で腕の動作を繰り返し行うスポーツが原因で起こります。特に激しい動作を行っていなくても日常動作の中で断裂が起こることもあります。腕を使う機会の多い40歳以上の男性の右肩に好発することから、肩の使いすぎが原因の1つではないかと考えられています。

症状

肩がまったく上がらないということはなく、腕を前や横から上げようとすると痛い・力が入らない・すりつぶすようなジョリジョリという音がするという症状が起こり得ます。動かさなくても、安静にしている夜に痛みで眠れない場合もあります。

また、筋力が落ちることで、腕を真横に上げた状態で保持することが難しくなる場合があります。五十肩とは異なり、関節の動きが固くなることは少ないとされています。変形性肩関節症頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)の症状と見分けが難しい場合があります。

検査・診断

医師の診察で、筋力が低下していないか、どのような動きで痛みが出るかなどについて確認します。また、単純レントゲンやMRIなどの画像検査を行う場合があります。

レントゲンでは、肩甲骨と上腕骨との間が狭くなっていたり、肩甲骨の下のふちに骨のトゲのようなものができていたりする場合があります。MRIでは、断裂した腱板が見えます。

治療

腱板が一部でも切れると、自然にまたつながることはないとされています。けがが原因で発症した場合は三角巾で吊って1~2週間肩を安静にします。安静にしても腱はつながりませんが、残った腱板の機能が活発になり、痛み・動きにくさが改善する場合も多いです。痛みに対して炎症を抑える薬や痛み止めを肩関節内に注射する場合があります。また、安静にし過ぎず、痛みが治まってきたら適度に動かす運動療法を行う場合もあります。

保存的に治療しても痛みや動かしにくさが改善しない場合は、手術を行い切れた腱板をつなぎ合わせます。現在では、関節鏡という細い管を関節に入れて、できるだけ小さいキズから治す治療が普及してきています。しかし、大きな断裂の場合は、関節鏡ではなく直接目で見て行う手術の方が縫合しやすい場合があります。

また、縫合が困難な例ではリバース型人工肩関節という特殊な人工関節を用いると、腱板が完全に機能しなくなっている方でも腕を上がるようにすることが可能です。ただし、リバース型人工肩関節はガイドラインに基づいた厳密な手術適応があるため、誰でも受けられるものではありません。

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