原因
肺動脈性肺高血圧症は、肺動脈の末梢側の動脈である小動脈が狭くなる、もしくは硬くなることが原因です。肺に血液を供給するのは、右心室という心臓の部屋です。一方、全身に血液を送り出す心臓の部屋は左心室と呼びます。
肺動脈性肺高血圧症では、狭くなった肺動脈を通して血液を供給するために、右心室に大きな負担がかかります。右心室は、全身に血液を送り出す役割の左心室と異なり、強い血圧を出すことに慣れていません。そのため、負担に耐えられずに心不全症状を認めるようになります。
肺の小動脈が狭くなる原因は、以下のように分類することができます。
特発性
特発性肺動脈性肺高血圧症は、肺血管が狭くなる明確な原因を同定できないものを指します。
遺伝性
遺伝子異常に伴って発症するものもあります。いくつかの遺伝子異常と病気の関係性が同定されています。代表的なものとしては、BMPR2遺伝子異常が挙げられます。
薬物
薬で肺動脈性肺高血圧症を引き起こす場合があることが知られています。
その他
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