治療
腎細胞がんでは、手術による摘出術を基本として薬物療法や放射線治療が行われます。具体的にどのような治療方法が選択されるかは、病変の広がり具合や患者さんの年齢、全身状態などを総合的に加味したうえで決定されます。
最近では、検査の発達により初期ステージの段階でがんが発見されるようになったため、ほとんどの場合はロボットによる腎部分切除術(がんのある部位だけを部分的に切除する手術)が行われるようになっています。進行した場合は、がんのある側の腎臓全体を摘出する腎摘出術が行われることもあります。薬物療法としては、分子標的薬や免疫チェックポイント治療などが選択されます。
原因の項目で記載したように、腎細胞がんがフォン・ヒッペル・リンドウ病と呼ばれる病気を基盤として生じることもあります。この病気の関与が疑われる際には遺伝カウンセリングが導入されることもあります。
腎細胞がんは初期の段階では自覚症状がはっきりせず、病気が進行することで初めて症状が明らかになることも少なくありません。より初期の段階で病気を発見し、より高い治療効果を得るためにも定期的に人間ドックや健康診断を受けることが大切です。治療を受けた後も再発のリスクもあるため、定期的に医療機関を受診することも重要であるといえます。
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