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じんさいぼうがん

腎細胞がん

最終更新日:
2020年11月27日
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2020/11/27
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概要

腎細胞がんとは、腎臓に発生するがんの1つを指します。腎臓の中でも、尿を作る部位(腎実質)に発生するがんを腎細胞がんと呼びます。

腎細胞がんは、血尿や背中の痛みなどをきっかけとして病気が疑われます。時に、何も症状がない場合であっても、別の理由で行われた画像検査をもとにして病変の指摘を受けることもあります。

腎細胞がんでは手術や薬物療法、放射線療法などによって治療が行われます。どのような治療方針がとられるかは、患者さんの病状に応じて大きく異なります。そのため、ご自身にとって最適な治療方法を決定するためにも、診療に長けた医療機関において相談をすることが求められます。より早期に病気を発見するためにも、定期的な健康診断人間ドックを心がけることも重要です。

原因

腎細胞がんは、喫煙習慣を危険因子として発症する可能性が指摘されています。そのほかにも、フォン・ヒッペル・リンドウ病と呼ばれる病気に関連して腎細胞がんの発症を見ることが知られています。

フォン・ヒッペル・リンドウ病は、VHLと呼ばれる遺伝子に異常が生じることで引き起こされる病気です。この遺伝子異常が家族間で伝わることもありますし、突然変異的に遺伝子異常が生じることもあります。

また、長期的に人工透析を受けている人は腎細胞がんが発症しやすくなることも指摘されています。そのほか、肥満との関連性が想定されることもあります。

症状

腎細胞がんは、病気が進行することで血尿や背中の痛み、吐き気や便秘、お腹の痛みなどの症状が見られることがあります。また、がん細胞が肺や脳、骨などに転移することがあり、それに関連した症状が見られることもあります。

具体的に見られる症状としては、咳や痰、血痰、息苦しさ、手足の動かしにくさ、骨の痛みなどを例に挙げることができます。病気の進行とともに、最悪の場合は死に至ることも懸念されます。

さまざまな症状が出現しうる腎細胞がんですが、病気が進行してから初めて症状が現れることも少なくありません。そのため、人間ドックやそのほかの理由で行われた超音波検査などをきっかけとして、症状がない状況であっても病気の存在が指摘されることもあります。

検査・診断

腎臓に生じた病変を評価するために、超音波検査やCT検査、MRI検査といった画像検査が行われます。特に超音波検査は、被爆の問題がなく侵襲性もない検査であるため、第一に行われることが多い検査です。

なお、CT検査では造影剤を用いることもなされます。造影剤を用いることで、腎細胞がんに特徴的な画像変化を確認します。

また、腎細胞がんでは、病変部位に針を刺して検体を採取することもあります。こうして得られた組織を顕微鏡にて詳しく評価し、腎細胞がんの診断を行うこともあります。

腎細胞がんは、全身さまざまな部位に病変が広がることも懸念されます。どの部位に病変が存在するかを確認するため、胸部単純レントゲン写真や頭部CT、骨シンチなどの検査が行われることもあります。

治療

腎細胞がんでは、手術による摘出術を基本として薬物療法や放射線治療が行われます。具体的にどのような治療方法が選択されるかは、病変の広がり具合や患者さんの年齢、全身状態などを総合的に加味したうえで決定されます。

最近では、検査の発達により初期ステージの段階でがんが発見されるようになったため、ほとんどの場合はロボットによる腎部分切除術(がんのある部位だけを部分的に切除する手術)が行われるようになっています。進行した場合は、がんのある側の腎臓全体を摘出する腎摘出術が行われることもあります。薬物療法としては、分子標的薬や免疫チェックポイント治療などが選択されます。

原因の項目で記載したように、腎細胞がんがフォン・ヒッペル・リンドウ病と呼ばれる病気を基盤として生じることもあります。この病気の関与が疑われる際には遺伝カウンセリングが導入されることもあります。

腎細胞がんは初期の段階では自覚症状がはっきりせず、病気が進行することで初めて症状が明らかになることも少なくありません。より初期の段階で病気を発見し、より高い治療効果を得るためにも定期的に人間ドック健康診断を受けることが大切です。治療を受けた後も再発のリスクもあるため、定期的に医療機関を受診することも重要であるといえます。

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腎細胞がんを得意な領域としている医師

  • 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学 教授

    • 前立腺がん
      • ロボット支援腹腔鏡下手術
      • 腹腔鏡下手術
      • 内分泌療法
      • 化学療法
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    • 腎細胞がん
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