原因
膿は、炎症が起こることで生じます。主に細菌への感染が原因となりますが、ウイルスや花粉などの異物が原因となる場合もあります。初めに感染が起こった部位のみで膿が生じることもあれば、感染が周りに広がって、元の感染部位とは離れた場所に膿がたまることもあります。一部の病気では、免疫力の低下や、喫煙、肥満、糖尿病、遺伝的な要因などがリスクとなる場合もあることが知られています。
皮膚にできた傷から細菌が侵入すると、傷口に膿が生じることがあります。また、皮膚の下にできた袋状の空間や、詰まった毛穴のような閉鎖された空間があると、内部で炎症が起こり、その中に膿がたまることもあります。口の中では、歯の神経まで進行した虫歯や歯周ポケットから細菌が侵入し、炎症を起こして歯茎の内部に膿がたまることがあります。尿道口から膿が出る場合は、性行為による淋菌やクラミジアへの感染が疑われます。
体の中にある臓器に膿がたまる場合は、より体の表面にある臓器が先に感染を起こし、内側に感染が広がったことが考えられます。たとえば、脳には歯、鼻、耳などから感染が広がりやすく、また血流に乗って遠くの臓器から感染が広がることもあります。
感染がないにもかかわらず膿が生じる場合は、自己免疫疾患が原因である可能性もあります。また、膿が生じた原因がはっきりと特定できない場合もしばしばあります。
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