原因
致死性家族性不眠症 (FFI) は遺伝性に引き起こされるプリオン病の1つであり、ほとんど症例がプリオン蛋白遺伝子 (PRNP) の特定の部位に変異が生じることにより発症することがわかっています。致死性家族性不眠症の患者さんでは、PRNP遺伝子の178番目に位置するアスパラギン酸がアスパラギンに置き換わる変異 (p. Asp178Asn) が認められ、さらに129番目のアミノ酸がメチオニン (p. Met129) であることが報告されています。これにより、正常型プリオン蛋白とは立体構造の異なるプリオン蛋白が生成されて視床に蓄積する結果、神経細胞が障害されて発症に至ると考えられています。常染色体優性遺伝形式をとるため、変異のある遺伝子を持つ親からは、約50%の確率で子に変異遺伝子が遺伝します。ごく少数例ではありますが、前述したようなPRNP遺伝子変異が認められず、孤発性に発症する症例も報告されています。
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