検査・診断
致死性家族性不眠症が疑われるときは、以下のような検査を行います。
血液検査
ほかの病気との鑑別や、体の状態を把握する目的で、血液検査を行います。
致死性家族性不眠症では、血液中のカテコールアミンという物質の増加が認められます。カテコールアミンとは交感神経に作用する物質です。
画像検査
脳に異常がないか調べるために、頭部CTやMRIのほか、脳血流シンチグラフィ*(SPECT)が行われることもあります。
致死性家族性不眠症は、主に脳の視床と呼ばれる部位にダメージを受けるのが特徴です。画像検査で致死性家族性不眠症の確定診断はできませんが、脳血流シンチグラフィでは視床機能の低下が描出されるため、診断の補助的な役割を果たします。
*脳血流シンチグラフィ:静脈から放射性物質を含む薬を投与し、専用の装置で撮影した脳内の薬の分布から血流を評価する検査。
脳波検査
覚醒時と睡眠時における脳の電気的な活動を記録する検査です。
致死性家族性不眠症では、睡眠時の脳波に特徴がみられます。また、ほかのプリオン病との鑑別にも役立ちます。
遺伝子検査
致死性家族性不眠症は、プリオン蛋白を作り出す遺伝子の異常により引き起こされると考えられています。そのため、原因となる遺伝子異常の有無を調べる検査が必要です。遺伝子検査は、血液検査によって採取した白血球を用いて行います。
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