検査・診断
薬物をはじめとした依存症の診断には、“ICD-10による依存症候群の診断ガイドライン”と呼ばれる国際的な診断基準があります。この診断基準では、過去1年間に薬物を強く欲する精神的または行動的な特徴の有無や、薬物を使用して明らかな問題が起こっているにもかかわらず使用をやめられないかどうかなど、依存症でよくみられる特徴に基づいて評価されます。
薬物依存症からの回復を目指すにあたっては、薬物依存症であるかどうかだけではなく、依存症の重症度や患者とその周囲の人々の問題などをより詳しく評価する必要があります。この評価を行うためには、以下のような幅広い情報が必要になります。
- 現在の身体的、精神的状態
- 既往歴
- 教育歴、職業歴、婚姻歴、経済状況などの情報
- 交友関係
- これまでの逮捕歴や矯正施設への入所歴
- 薬物使用歴
- 家族全体に関する項目
こうした聞き取りは薬物使用者本人から行うこともありますが、難しい場合は家族からの情報をもとに評価することもあります。
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