治療
薬物依存症の治療は、薬物によってもたらされた中毒症状の治療と、薬物使用をやめることを患者本人が望み、その状態を継続するための治療に分けられます。
薬物中毒症状の治療
幻覚や妄想など、薬物使用による身体的な障害や精神的な障害が生じている場合の治療です。主に精神科病院などの医療機関で行われ、病院内での規則正しい生活と、必要に応じて治療薬による治療が行われます。
これらの治療によって幻覚・妄想などの症状の多くは改善します。しかし、薬物の使用によって変化した脳の構造が完全に元に戻ったわけではなく、放置すると再び薬物の使用を繰り返してしまいます。
薬物依存症の治療
薬物依存によって歪んでしまった認知や行動の修正や、薬物に対する強い欲求(渇望)に対処するための治療です。薬物治療を専門とする医療機関では、薬物依存症について理解するための教育的プログラム、集団精神療法、認知行動療法などが行われることがあります。
また、民間のリハビリテーション施設や、薬物依存症患者同士の自助グループなどに参加することもあります。
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