治療
重症筋無力症の治療は、発症年齢や症状の出方(目の症状のみか全身の症状か)、重症度、検出された自己抗体の種類、胸腺の異常などによって方針が決められます。
目や全身の症状を改善するための対症療法と、免疫異常を根本的に改善する治療があります。
対症療法
神経筋接合部の伝達物質を増やす抗コリンエステラーゼ薬と呼ばれる薬を内服します。効果が早いメリットがありますが、根本治療ではなく一時的な改善に過ぎないため、ほかの治療と組み合わせて行われます。
根本治療
免疫異常を改善して症状をよくする治療法です。免疫機能を抑えるステロイド薬や免疫抑制薬などを長期に服用して症状をコントロールします。
また、胸腺の腫瘍(胸腺腫)があり、発症年齢が若い患者では胸腺を取り除く手術が行われることもあります。
重症の場合や症状の急激な悪化がみられる場合などには、免疫グロブリンと呼ばれる血液成分を点滴する免疫グロブリン療法や、機器を用いて自己抗体を除去する血液浄化療法、補体の作用を抑えて神経筋結合部の破壊を抑えるエクリズマブと呼ばれる治療薬が用いられることもあります。
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