ひしょうさいぼうはいがん

非小細胞肺がん

最終更新日:
2021年02月26日
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2021/02/26
更新しました
2021/01/29
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治療

非小細胞肺がんの治療は、がんのステージ(病期)や患者さんの状態(体力)、合併症、本人の希望などを考慮して決定します。ステージは大きくI、II、III、IV期の4段階に分類され、一般的にはI、II期(肺の中にがんがとどまっている状態)が早期がん、III、IV期(主に肺外にがんが進展している状態)が進行がんとなります。

I、II期の早期がんの場合、手術による治療が中心です。手術前・手術後に薬物療法や放射線治療を行うこともあります。III、IV期の進行がんの場合、手術でがんを完全に取りきることできません。そのため、薬物療法や放射線治療が中心となります。

手術

手術はI、II期の早期がんが対象で、手術によるがんの完全切除が可能な場合に行います。手術では開胸または胸腔鏡(きょうくうきょう)を用いてがんを切除しますが、がんの存在する部位や広がりによって切除方法が異なります。通常、がんのある1つの肺葉(肺の構成単位で、右肺は上葉・中葉・下葉の3つ、左肺は上葉・下葉の2つから成っている)を切除しますが、がんが広がりによっては片側の肺の全摘出が必要になることがあります。

放射線治療

放射線を病変部に照射し、がんを縮小・消滅させる治療です。放射線治療は、がんの治療を目的として用いられる場合と症状を緩和する(和らげる)目的で用いられる場合があります。治療目的としては、I~III期の肺がんに対して行います。体力的に手術が難しいI期やII期の患者さんや手術が可能な場合でも手術を希望しない患者さんには放射線治療を行います。また、III期においては薬物療法と組み合わせて行います。症状を緩和する目的としては、骨転移などに伴うがん性疼痛や脳転移に対する症状(頭痛、吐き気、めまいなど)などを軽減するために行います。

薬物治療

薬を全身に行き渡らせてがん細胞の増殖を抑えたり、症状を軽減させたりする治療です。非小細胞肺がんの主な治療薬として、抗がん薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬があり、ステージや患者さんの状態に応じて選択します。

薬物療法は、がんの広がりを小さくするために手術前に行う場合や、再発・転移を防ぐ目的として手術後に行う場合があります。また、II期やIII期で放射線治療と併用することもあります(化学放射線療法)。IV期では、がんが全身に広がっている状態であるため、薬物療法で薬を全身に行き渡らせる必要があります。IV期では手術や放射線治療などの限局的な治療では効果が期待できません。

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