とりいんふるえんざういるすかんせんしょう

鳥インフルエンザウイルス感染症

別名:鳥インフルエンザ
口・のど

目次

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概要

鳥インフルエンザウイルス感染症とは、通常は鳥に感染性を示すインフルエンザによって引き起こされる感染症を指します。鳥インフルエンザと呼称されることもあります。

鳥インフルエンザウイルスは、基本的にヒトに感染することはありませんが、鳥との濃厚接触をするとヒトにも病原性を示す可能性が出てきます。

ヒトが鳥インフルエンザウイルスに感染すると、例年流行するタイプのインフルエンザ同様に発熱や筋肉痛、関節痛などが出現します。病原性が高いタイプの鳥インフルエンザウイルスに感染すると、重症な肺炎を発症し死亡することもあります。

2018年4月現在、日本国内では厚生労働省によって、A(H5N1)及びA(H7N9)のウイルスは2類感染症、それ以外の亜種は4類感染症にそれぞれ分類されています。

原因

鳥インフルエンザはA型インフルエンザウイルスに分類され、基本的には鳥に感染性を示します。鳥インフルエンザウイルスは、日本においては3つに分類されており、それぞれ高病原性鳥インフルエンザ、低病原性鳥インフルエンザ、鳥インフルエンザと呼ばれます。

高病原性鳥インフルエンザは、鶏などが感染をすると大多数が死んでしまうほど病原性が高いものを指します。

一方、低病原性鳥インフルエンザウイルスはそれほど高い病原性は示しませんが、変異を起こすことで高病原性鳥インフルエンザに変化する可能性があります。インフルエンザウイルスが有する遺伝子・タンパク質に応じて、H5やH7に分類されるものが低病原性鳥インフルエンザに含まれます。

鳥インフルエンザは、H5やH7以外に分類される鳥インフルエンザのことを指します。

鳥インフルエンザウイルスは、家禽(かきん)として飼われる鶏や野鳥の間で流行して病原性を示すことがあります。基本的にはヒトへの感染性はない鳥インフルエンザウイルスですが、排泄物に触れる、死体に接触する、鳥の毛をむしるなど濃厚接触をするとヒトへ感染し病気を引き起こすことがあります。

2018年4月現在世界で流行しているタイプの鳥インフルエンザウイルスとして注意喚起されているものは、主にH5N1型、H7N9型のものです。東南アジアや中東を中心に死亡例も出ているため、注意が必要です。

症状

鳥インフルエンザウイルス感染症を発症した場合、いわゆる季節性のインフルエンザウイルスと同じような症状が出現します。鳥インフルエンザに感染してから2~9日ほどの潜伏期間を経て、発熱や関節痛、倦怠感、咳などの症状が現れます。詳細はウイルスの方によって違いがあります。

鳥インフルエンザでは下気道症状を伴いやすく、肺炎を起こしやすいのが特徴です。また肺炎以外にも各種臓器が機能不全を起こすこともあり重症化しやすいため、死亡率も通常の季節性インフルエンザより高いです。

検査・診断

鳥インフルエンザは、症状や診察、季節性インフルエンザ診断で使用する迅速キットを用いても確定診断できません。正確に診断するためには、ウイルス分離、RT-PCR法など遺伝子検査が必要とされます。また抗体を測定することもあります。咽頭拭い液や血液を用いて検査しますが、通常の医療施設で行うことはなく、基本的には行政を通して実施します。

鳥インフルエンザウイルスでは肺炎や多臓器不全などを起こすことがあるため、胸部レントゲン写真をはじめとする画像検査、血液検査、尿検査などにより臓器障害の状況を評価することもあります。

治療

鳥インフルエンザウイルス感染症では、病状に合わせて抗インフルエンザ薬や対症療法薬が検討されます。病状が進行して重症化することも懸念されるため、早期の治療介入が必要とされます。

鳥インフルエンザウイルスは鳥の間で流行する病気のため、多くの鳥が同時に死んでいたり調子が悪くなったりする状況下では、鳥インフルエンザの流行が疑われ、また鳥がインフルエンザウイルスを多く保有していることも懸念されます。

その状態で鳥がヒトと濃厚に接触すると、ヒトへ感染する危険性があります。そのため鳥インフルエンザ流行中は家禽の処理に充分な注意が必要であり、行政レベルでのコントロールも検討されます。野生の鳥の死骸を見つけても、鳥インフルエンザで死んでいる可能性も考え不用意には近づかないことも必要です。

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