治療
ADHDに限らず発達障害のある人全般に対する支援の軸は、その人たちが生活しやすい社会環境を作ることです。ADHDの人を支援していくために、まず本人も周囲も特性をよく認識し、特性との上手なつき合い方を考えることが重要です。
ADHDの治療では、たとえば学校の課題などにどのように取り組んでいるかを観察し、上手くできていたこと/よくなかったことなどのフィードバックをしつつ、丁寧に取り組み方を教えます。ときには報酬を与えながら行うこともあります。
そのほか、順番の待ち方やおもちゃの共用の方法などを教えることもあります。焦らずに根気よく丁寧に教えていく必要があります。
ADHDのある人は、周囲から孤立する、認められないといった感情を持つことがあり、自尊心が低下しがちです。このような感情を防ぐためには周囲の理解が必要です。
そこで、周囲の人たちを対象とした心理教育的な支援も行われます。ADHDの人と周囲の人たちがADHDへの理解を深めることで自尊心を保つことが可能になります。また、お互いにストレスをため込まず、ポジティブな関係性を構築することができるようになります。
ADHDに対する薬物療法
学童期以降には必要に応じて薬物療法が行われます。症状が強く、また環境整備による支援・治療を行っても生活の中で問題が多く残る場合、慎重に処方を検討します。
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