症状
HIV感染症は、発症時期に応じて急性期(感染後2週間~3か月)、無症状期(感染後数年~10数年)、進行性HIV疾患(AIDS)発症期の3つがあり、それぞれで症状が異なります。
急性期
感染後2週間~3か月くらいの時には、発熱や喉の痛み、体のだるさ、筋肉痛などの風邪やインフルエンザのような症状が数週間にわたってみられる場合があります。感染初期には免疫力がある状態のため、免疫機能によってウイルスが減少すると、これらの症状は自然に治まります。
無症状期
HIV感染症は症状から判断しづらい病気で、急性期を過ぎると5~10年ほど症状がない期間が続きます。ただし、無症状期の期間は人によって異なり、5年以内に進行性HIV疾患発症期に移行する場合もあれば、長期間発症しない場合もあります。
いずれにしてもHIVが免疫の司令塔であるCD4陽性細胞を壊し続けているため、この期間も免疫力は徐々に低下していきます。
進行性HIV疾患発症期
免疫力の低下に伴って、寝汗、下痢、急激な体重減少などの症状が現れることがあります。
また、日和見感染症や悪性腫瘍、神経障害を合併し、さまざまな症状が出てくるようになります。
HIVに感染してから10年の間に約半数の人が進行性HIV疾患を発症するといわれ、治療を行わなければ最終的にほとんどの人が進行性HIV疾患を発症します。
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