てたにー

テタニー

最終更新日:
2018年09月05日
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2018/09/05
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概要

テタニーとは、自分の意志とは関係なく手足などの筋肉が痙攣(けいれん)を起こした状態を指し、病気の名前ではありません。いわゆる「こむら返り」として認識されることもあります。

電解質のバランス異常により起こるとされていますが、電解質の異常が起こる背景には原因となっている基礎疾患が潜んでいることがあります。

原因

テタニーは、低カルシウム血症や低マグネシウム血症などの電解質のバランスが崩れた状態が原因で起こります。

こうした電解質のバランス異常は、さまざまな病気を基盤として生じることがあります。

たとえば、副甲状腺機能低下症を例に挙げることができます。副甲状腺とは甲状腺の近傍に位置する臓器であり、副甲状腺ホルモンと呼ばれるホルモンを分泌しています。

このホルモンはカルシウムバランスを保つ働きがあるため、副甲状腺機能低下症でホルモンの分泌が低下するとカルシウムの障害が生じ、その結果としてテタニーの発症につながることがあります。

また、カルシウムやマグネシウムのバランスは、くる病、腎機能障害、尿細管性アシドーシス過換気症候群、利尿薬の長期使用、抗菌薬、食事からの摂取不足などによっても引き起こされることもあります。

症状

テタニーを発症すると、自分の意図とは関係なく手足の筋肉などが痙攣を起こします。筋肉が強く収縮するため、痛みも併います。

顔の一部を叩く、血圧測定の器具で腕をしばらく締め付ける、などの動作に関連してテタニーが誘発されることもあります。

さらに、電解質バランスが原因のテタニーだと、電解質異常に付随した症状がみられることもあります。具体的には、食欲不振や疲れやすさ、吐き気や嘔吐、不眠などの症状です。

検査・診断

テタニーは、カルシウムやマグネシウムのバランス異常によって引き起こされるため、このことを確認するために血液検査が行われます。

また、原因となる病気の検索を目的とした検査が行われることがあります。具体的には、副甲状腺ホルモンやビタミンDの測定、腎機能や骨の状態評価などを目的とした血液検査や尿検査、レントゲン写真撮影などが適宜検討されます。

治療

電解質異常があれば、それらを補正するためにカルシウムやマグネシウムの補充療法が行われます。点滴を介して補充することもあれば、内服薬を用いて補充することもあります。

また、原因疾患に応じた治療も考慮します。薬剤が原因と思われる場合には、原因薬剤の中止も検討します。

テタニーが生じる状況には、基礎疾患が潜んでいることもあります。そのため、筋肉の痙攣が頻回に起こる場合には、原因となっている病気を特定するためにも早期に医療機関を受診することが大切です。

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