日本癌学会は、会員向けに喫煙とがんに関する注目すべき学術論文を同学会のウェブサイトで定期的に紹介している。このほどピックアップしたのは、スマートフォンのアプリと主治医向けウェブ患者管理ソフト、モバイル呼気COチェッカーを用いたデジタル禁煙療法の効果を調べて報告した、正木 克宜・慶應義塾大学医学部呼吸器内科助教による論文「A randomized controlled trial of a smoking cessation smartphone application with a carbon monoxide checker」。その概要を紹介する。
正木氏らの研究グループは、自ら開発したデジタル禁煙療法「CureApp Smoking Cessation(CASC)」システムの有効性をテスト。CASC群の9週目から24週目までの継続禁煙率は63.9%で、対照群の50.5%と比較して有意に高かった。さらに、52週目まででもCASC群52.3%に対し、対照群は41.5%だった。この結果から研究グループは「標準的な対面カウンセリングと薬物療法を新しいスマートフォンアプリで強化したCASCシステムは、標準治療や最小限のサポートしか行わないコントロールアプリと比較して、長期継続禁煙率を大幅に改善した」と結論付けた。
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