インタビュー

ビグアナイド薬を処方された時に気をつけること

ビグアナイド薬を処方された時に気をつけること
宮川 高一 先生

医療法人社団ユスタヴィア 理事長 、クリニックみらい国立 院長

宮川 高一 先生

菅野 一男 先生

かんの内科 院長

菅野 一男 先生

貴田岡 正史 先生

医療法人社団 明芳会 イムス三芳総合病院 内分泌(甲状腺)・代謝(糖尿病)センター センター長

貴田岡 正史 先生

この記事の最終更新は2015年03月28日です。

  • ビグアナイド薬はチアゾリジン薬と同様、インスリン抵抗性を改善する、すなわちインスリンの働きを良くする薬剤です。
  • 肝臓で新しく糖が作られるのを抑えたり、インスリンの感受性を高めることで、血糖を下げる役割を果たします。
  • 肥満の方によく使われる薬で、体重を落とす効果もあります。
  • 腎臓や肝臓が悪い方、高齢者にはあまり使用されません。
  • 薬価が安く、一番費用対効果が高い薬です。

メトホルミン塩酸塩などが処方されています。

特に腎臓が悪い方やアルコール多飲者、高齢者では、「乳酸アシドーシス」という副作用を起こすことがあります。
「乳酸アシドーシス」とは、糖分が体の中で過剰に「乳酸」という物質に変わってしまう状態です。「乳酸」は酸性の物質なので、体にとっては毒性が強く、この「乳酸」が増えすぎてしまうと、昏睡状態になり死に至ることもあります。

よって、37.5℃以上の熱がある時、お腹の調子が悪い時、食欲が無い時、造影剤を使う時などにはビグアナイド薬の使用を控えるようにしましょう。
これらの時に、この薬剤を服用すると、「乳酸アシドーシス」になる可能性が高くなります。

適切に使用している限り「乳酸アシドーシス」が起こることはほとんどありません。

胃腸障害の副作用を起こすこともありますので、食欲不振、吐き気、腹痛などがあれば医師に相談するようにしてください。

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