千葉県松戸市に、日本全国、そして世界各国から多くの患者さんが集まる病院があります。千葉西総合病院は年間3,000例を超える心臓カテーテル治療を行っており、その数は「手術数でわかるいい病院」(週刊朝日MOOK)にて、5年連続で全国1位になっています。心臓カテーテル治療の中でも難度の高い「ロータブレーター治療」、「エキシマレーザー治療」も世界で有数の件数を誇っています。
病院長兼心臓病センター長である三角和雄医師は、カテーテル治療の世界的な権威で、医師同士の選ぶ「Best Doctors in Japan」に何度も選ばれています。三角和雄は病院長である現在も現場の最前線で患者さんの治療を行っています。千葉西総合病院でどのような医療を実現しようとしているのか、三角先生に伺いました。
私の医療哲学は「病気は待ってくれない」です。そのために、できるだけ早く病気を発見して、できるだけ早く治療を行うことが重要です。
一般の病院では、「胸が痛い」という症状が出てから、まず検査の予約をして、検査をして、病変が見つかったらカテーテル治療の予約をして……と多くの段階を踏むので、治療をするのに数週間から1か月以上かかってしまうことが多くあります。千葉西総合病院では、患者さんが不調を感じたら、予約なしですぐに来院し、その日のうちに検査を行うことが可能です。検査当日に診断を行い、異常が見つかれば当日中の治療を行っています。
これだけのスピーディな対応が行える病院は日本全国でも極めてまれで、年間で3,000人以上が心臓カテーテル治療を受けていますが、この数は5年連続で全国一位の数です。
私自身も毎日外来患者さんを診て、夕方の17時ごろからカテーテル治療を開始します。毎日多くの患者さんが来るので、治療が終了するのは深夜になります。土曜日も同様に深夜までカテーテルを行っていますが、私はこれが天職だと思っているのでまったく苦になりません。
千葉西総合病院には6つの血管カテーテル室があり、その中央部にコントロールセンターがあります。大型モニターとデスクトップモニターが配置されており、すべての部屋の手術の様子や患者さんの状況(血圧、心拍数など)をモニターすることができます。
それぞれの部屋の担当医師と会話することができますし、モニターに映し出される血管に描画することで、詳細な指示を出すこともできます。このシステムを利用することで、複数のカテーテル室に対して、リアルタイムで適切な指示を出すことが出来るのです。
年間3,000症例を超える心臓カテーテル治療を迅速に実施し、治療成功率ほぼ100%という驚異的な数字はこのような最先端医療設備にも支えられています。
繰り返しになりますが、病気は早く発見して早く治すことが重要です。「胸が苦しくなった」「息が切れてきた」といった症状が出てきた場合は、年齢のせいにするのではなく、すぐに受診してください。
また、診断や治療で少しでも疑問に思ったら、セカンドオピニオン・サードオピニオンをとって、自分の病気について十分な納得感を得ることも重要です。
最後に、心臓カテーテルの治療を行い、うまくいったからといって完治したと思わないことです。心臓の血管に異常が出てきたのであれば、他の血管や臓器に異常が出てきてもおかしくありません。血管の病気が再発しないように、その他の病気にならないように、健康に気を付けていくようにしてください。
記事1:「5年連続心臓カテーテル治療数1位」の医療チームを作った医師―三角和雄
記事2:心臓カテーテル治療の現在 ―最先端カテーテル治療室
記事3:最新の心臓血管検査―マルチスライスCT
記事4:心臓カテーテル治療最先端 ―ロータブレーター
記事5:心臓カテーテル治療最先端 ―エキシマレーザー
千葉西総合病院 病院長/心臓病センター長、 東京医科歯科大学 臨床教授
三角 和雄 先生の所属医療機関
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