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インタビュー

PET検査における注意事項―PET検査とは?(7)

PET検査における注意事項―PET検査とは?(7)

日本核医学会

日本核医学技術学会

日本アイソトープ協会

今回は、予防医学でも注目を集めるPET検査の注意事項と、放射線について説明していきます。

※本記事は、日本核医学会、日本アイソトープ協会にご監修いただいております。

※本記事では、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(旧薬事法)上の医薬品であるかどうかにかかわらず、PET検査に使用する放射性薬剤を「くすり」と表現しています。

一般的には以下のような注意事項がありますが、必ず医師に確認のうえ指示に従ってください。

  • 胃や大腸のバリウム検査は、診断に影響がある(特にPET/CT検査)のでPET検査の2~3日前は避ける
  • PET/CT検査は、ペースメーカーに影響を及ぼす可能性があるので装着している方は必ず申し出を
  • PET検査の前は4~6時間は絶食
    …午前検査の場合―朝食をとらない
    …午後検査の場合―時間に合わせて朝食はとり、昼食・菓子・甘い飲み物をとらない
  • 糖尿病の薬は服用不可
  • 糖尿病“以外”の常用薬は服用可
  • 水・緑茶など砂糖が入らない飲みものを十分とる(甘い飲みもの不可)
  • 余分な18F-FDGを尿に排泄しやすくするため、注射の前後は十分に水分をとる
  • 撮影まで約1時間は安静にする
    ※筋肉をつかうとくすりが筋肉に集まり診断の妨げになるため
  • 膀胱にくすりが溜まった状態を避けるため撮影前に排尿をする

注射や吸入で体内に入れるPET検査用のくすりは、微量の放射線を出す物質で目印(標識)がつけられているのでわずかに被ばくします。それゆえに不安になる方も多いですが、PET検査で受ける程度の被ばく線量はほとんど心配ないといえます。実のところ、私たちは普通に暮らすだけで、宇宙・大地からの放射線、食べ物、体内にある放射性元素などで被ばくしています。

  • 自然界から受ける年間放射量…平均2.4mSv
  • 胸のX線検査(1回あたり)…およそ0.06mSv
  • 胃のX線検査(1回あたり)…およそ4mSv
  • X線CT検査 (1回あたり)およそ5mSv~14mSv
  • 18F-FDG のPET検査(1回あたり)…およそ3.5mSv
  • PET/CT検査(1回あたり)…およそ8.5 mSv~17.5 mSv
  • 医師などの職業人の被ばく量の限度(5年間)…100 mSv      ※単位はミリシーベルト

PET検査・PET/CT検査で受ける被ばく線量で、急性の放射線障害が起きる可能性はいっさいありません。また、将来「がん」が発生する可能性も、ほとんどないといえます。国際放射線防護委員会は、どんなに少ない放射線でもがんが発生する可能性があるという仮説に基づき、「1 mSvの被ばくで20,000人に1人が将来がんで死亡する可能性があるとしていますが、実際にこの線量で発がんが確認された例はなく、特定の人がこの確率にあてはまるということでもありません。なお、放射線被ばくはできるだけ少なくするのが原則的な考えです。しかし、医療では特定の被ばく線量の限度を設けないことがあり、それはあくまでも、診断により患者さんが受けるメリットが放射線被ばくの害を上回ると医師が診断した場合のみとされています。

 

※本記事は、日本核医学会、日本核医学技術学会、日本アイソトープ協会による『PET検査Q&A』(pdf)をもとにしています。