毛じらみ症は、吸血性の昆虫であるケジラミが寄生することでかゆみなどの症状を引き起こします。このケジラミはどのような経路でヒトに寄生するのでしょうか。そして、このケジラミの寄生を予防する方法はあるのでしょうか。
毛じらみ症の感染経路と予防方法について、引きつづき性感染症治療に長年携わってこられた尾上泰彦先生にお話を伺いました。
たとえどんなに良い条件下であっても、宿主を離れたケジラミの寿命は48時間以内といわれています。そしてケジラミ自身は、1日に10cm程度しか移動することができません。そのため、性的交渉のときに陰毛から陰毛への直接感染が、毛じらみ症感染の主な原因とされています。
その一方で家庭内でも毛じらみ症が感染することもあります。親子間の、特に密な接触がある母子間での感染が多いという報告があります。 このように人から人への感染するほかにも、タオルや毛布などの寝具、公衆浴場のロッカーや脱衣カゴなどを介して感染する「間接的感染経路」もあります。
ケジラミはケジラミに寄生されている人とのスキンシップによってうつります。そのためほかの性感染症とは異なり、コンドームの使用では防ぐことはできません。
毛じらみ症に感染しないためには、ケジラミに寄生されている人との性行為やスキンシップなどを控えることが大切です。 感染してから1~2月後にかゆみなどの症状があらわれることが多いので、もし毛じらみ症と診断されたら1~2月前に性的交渉があった相手のケジラミの寄生の有無を調べることをおすすめします。
家庭内での感染の可能性もありますので、もし可能であれば家族全員の感染状況を調べるようにしましょう。
いずれも市販薬ですが、0.4%フェノトリンパウダーと0.4%フェノトリンシャンプーの2剤が、現在ケジラミの駆除剤として日本で認可されています。また、フェノトリン耐性ケジラミの出現も危惧されていますが、現在のところ確認されていないようです。
性感染症はたとえ症状があらわれていたとしても、気恥ずかしさなどから受診が遅れがちです。しかし性感染症をそのまま放置してしまうと症状を悪化させてしまうだけでなく、別の疾患を引き起こす原因となることもあります。不安を抱えたままでは精神衛生上好ましくありません。
性感染症を放置していてもなにひとついいことはありません。かゆみなどの違和感があるときは、すみやかに性感染症科(性病科)・皮膚科・婦人科・泌尿器科など専門医による検査・治療を受けるようにしましょう。
プライベートケアクリニック東京 院長
尾上 泰彦 先生の所属医療機関
関連の医療相談が10件あります
心気症について
心気症について悩んでます。 今日抗うつ薬を貰いました。 2度房室ブロックモビッツという病気を調べてしまいそれになってしまったらどうしようと勝手に思い込んでしまい不安と恐怖で日常生活に支障が出てしまっています。 まだなってもいないものに怯えてますこれは心気症でしょうか? 直すにはやはり薬を飲んでゆっくり寝てるしかないのでしょうか?
肝門部胆管がんステージ4の寛解に向けた今後の治療方法について
2024年4月の血液検査でガンマーGTが350を超えていて、ALPも250くらい、主治医からは肝臓でしょう、飲みすぎ等の指摘受けましたが、念のために5月上旬に再度検査受けて、連絡なかったので安心していたら腹部膨張感を感じたのが5月中旬、尿がすこしずつ黄色になったのが5月25日くらい、5月31日黄疸症状がありCT検査より胆管がんの疑いありと診断され、大分別府(自宅のある)の大学病院で再検査、6月3日より入院検査、胆管がんステージ4の確定診断、それからステント ERCPの治療、膵炎や薬物アレルギー、胆管炎をおこしながらも、6月17日より イミフィンジ(免疫阻害チェックポイント剤)とランダ、ジェムザールの抗がん剤の治療開始、当初は副作用、脱毛、口内炎、便秘等あったがクールがすすむにつれて改善、白血球(好中球)減少はあるものの、6クールまで進捗している、8月22日の造影CTで当初3センチほどの腫瘍は2.5センチ、10月18日の造影CTでは更に腫瘍が小さくなり2センチ、リンパ転移も縮小、播種なしの状態、身体もすごく調子が良い状態です、8クールまでは今のままの治療で、そこからはイミフィンジだけで経過観察していくとの事です、根治、寛解に向けて他の治療方法はないでしょうか、例えば重粒子や陽子線等 部分寛解まできているので完全寛解を目指していきたいと思います
治療半年後で痛みが続く場合
昨年3月にMRI検査の後、腰椎骨折と診断され治療開始しから半年以上経過していますがまだ痛みが続いています。昨年4月からコルセットによる固定で、経過は良好との診断のようですが痛みが取れず、日常生活に支障がある状態が半年以上続いています。これは正常なのか、セカンドオピニオンをするべきかお伺いしたいです。買い物は行けますが、長時間の歩行はできない状態です。太ももから腰にかけての痛みが続いています。
消化器系の異変について
ここ数ヶ月、 ・ゲップの回数が激増した ・すぐに満腹感(食事量減少) ・便秘ぎみ、以前よりおならもしたくなる と、消化器系の変化を感じています。 特に日常生活に大きな支障はないのですが、大病に繋がる可能性はあるのか、知りたいです。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。
「シラミ症」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「受診について相談する」とは?
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。