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痛風治療における食事のポイントー痛風の方が摂りたい食べ物・避けたい食べ物は?
尿酸が結晶化して蓄積することで激しい痛みを伴う痛風。痛風の原因は食事にあるため、食事療法が有効だといわれています。特に「プリン体を多く含む食べ物は避けたほうがいい」とのうわさも耳にしますが、はた...
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痛風治療における食事のポイントー痛風の方が摂りたい食べ物・避けたい食べ物は?

公開日 2016 年 10 月 20 日 | 更新日 2018 年 04 月 10 日

痛風治療における食事のポイントー痛風の方が摂りたい食べ物・避けたい食べ物は?
山本 徹也 先生

大阪暁明館病院検診センター

山本 徹也 先生

尿酸が結晶化して蓄積することで激しい痛みを伴う痛風。痛風の原因は食事にあるため、食事療法が有効だといわれています。特に「プリン体を多く含む食べ物は避けたほうがいい」とのうわさも耳にしますが、はたして本当なのでしょうか。その実際について、兵庫医科大学の山本徹也名誉教授にお話をききました。

関連記事:痛風の症状と原因―痛風発作や痛みが起こりやすい部分とは?

痛風治療としての食事療法—カロリーを過剰に摂る食事をひかえ、バランスよく

かつて、痛風の治療としての食事療法では、レバーやウニといったプリン体を多く含む食品を避けることが大切といわれていました。しかし現在ではそれほど気にする必要はないという考えが主流です。

プリン体は細胞の質や核の中に含まれる物質です。確かにレバーやウニなどはグラムあたりの細胞の数が多いため、プリン体の数も多い傾向にあります。しかし実際には食事から直接プリン体を摂取する量よりも、体内で合成されるプリン体の量のほうが、割合が高いことがわかっています。

とはいってもプリン体を含む食事を気にすることは必要ですが、最近は肥満の原因となるカロリーの過剰摂取をひかえバランスのよい食事を心がけることが重要といわれています。

痛風治療時の水分摂取について アルコール(ビール)は避ける?

痛風の患者さんは、こまめな水分補給が肝要です。6月から9月にかけての夏場に暑さで体が脱水状態になり血中の尿酸値が上がるため、痛風発作が起こることが多いと言われています。

さらに夏場に痛風発作が多い一因としてはビールなどアルコールを摂取する機会が増えるからといわれています。アルコールの分解時にはATPといわれる体内のエネルギー源が消費され、これが尿酸の生成を促進してしまいます。また、同時につくられる乳酸のはたらきによって、尿酸が尿と一緒に体外に排出されにくくなります。

要するに、アルコールはアルコールの代謝にともなって、主として尿酸の生成促進と尿酸の排出の低下のにより、血中の尿酸値を増加させます。

痛風治療時に避けたい食べ物・摂りたい食べ物

痛風治療はバランスのよい食生活を心がける

痛風の患者さんは、バランスのよい食生活を心がける必要があります。高尿酸血症をきたすと言われている食べ物も、適量であれば問題ありませんが大量の摂取はひかえる必要があります。

さくらんぼやコーヒーはポリフェノールを含むため積極的に摂ってもよい

逆に、さくらんぼやコーヒーは、ポリフェノールを多く含むため積極的に摂っても問題ない食品です。ポリフェノールは尿酸値を下げる効果があると言われています。また、アルコールであるワインもビールやウイスキーなどと違い、ポリフェノールが多く含まれているため、適量(グラス2杯程度)であれば尿酸値の上昇を抑えられます。

痛風のとき納豆はひかえるべき?

一部では、納豆はプリン体を多く含むためひかえるべきという話がまことしやかに流れています。結論からいうと、痛風のときの納豆は食べ過ぎなければ食べても問題ありません。たとえば納豆と同じ大豆食品である豆腐で、尿酸値がどれくらい上がるかの実験をしたことがあります。その結果、一丁あたりプリン体が50mg含まれる豆腐をまるまる一丁食べた場合は尿酸値の上昇が認められました。

しかし、通常の食生活で豆腐を一丁食べることはあまりありません。一般的にプリン体が多く含まれると言われる食べ物でも、適量であれば問題はありません。それよりもバランスのよい食生活を送ることが重要といえます。

痛風と生活習慣―肥満の場合、痛風の食事では減量を意識する

痛風の患者さんを診察していると、肥満の方も多く見受けられます。肥満だと尿酸が尿中から排出されにくくなり、高尿酸血症の状態になりやすくなるからです。ですから、肥満の方はまず食事などを見直してダイエットを行い、肥満を解消することが大切だといえます。

他にも、肥満解消のためにはジョギングなどの軽い運動も有効です。軽い運動であれば、血中の尿酸値が上がる心配はありません。

その他の痛風の治療―薬物治療について

痛風発作が起きている場合はまずは痛みの治療から

痛風は、激しい痛みが伴う痛風発作が起こっている場合は、まずはその痛みを取り除くことから始めます。通常はNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)かステロイドを服薬し、痛みを抑えます。そして痛みが弱くなってきたら通常量に減薬し、1〜2週間程度様子をみて、痛みがなくなったら服薬を中止します。

痛風の痛み止めに使う主な薬は、ナプロキセンやインドメタシンです。痛み止めとしてよく使われるアスピリンは、少量だと逆に尿酸の排出を抑えてしまうため、通常使うことはあまりありません。

尿酸値を下げるー高尿酸血症の薬物治療

痛風は、痛風の原因である高尿酸血症を治さなければ完治しません。そのため、痛風の再発を防止するためには高尿酸血症の治療が欠かせません。

血中の尿酸値を下げるためには、アロプリノール、フェブキソスタット、トロピキソスタットといった尿酸産生抑制薬やベンズブロマロン、プロベネシドなどの尿酸排泄促進薬を使用します。

また、痛風発作が起こっていなくても、尿酸値が8mg/dl以上の高尿酸血症の場合は動脈硬化を促進し、脳卒中や心臓病、腎不全などの合併症を引き起こすことがあるため、高尿酸血症の治療を行います。

痛風は治るのか―食生活の改善と適度な運動で発作予防は可能?

痛風は、早期の適切な薬物治療と食生活の改善で治すことができます。痛風になってしまった場合は、痛みを我慢せずに早めに内科、リウマチ科(内分泌代謝科)、整形外科を受診しましょう。

病院やクリニックでの薬物治療のほかは、繰り返しになりますがバランスのよい食事と、肥満予防のための適度な運動が効果的です。

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