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インタビュー

公開日 : 2017 年 07 月 11 日
更新日 : 2017 年 07 月 12 日

GIST(消化管間質腫瘍:Gastrointestinal Stromal Tumor)とは、粘膜下腫瘍の一種です。蛋白(たんぱく)の異常な増殖により発生し、症状が現れづらい点が大きな特徴になっています。

このGISTの治療では、手術による腫瘍の切除が治療の第一選択となります。切除に成功することで、再発や転移の可能性は大きく減少することがわかっています。では、手術が適応されないケースでは、どのような治療が適応されるのでしょうか。

今回は、東邦大学医療センター大森病院 消化器センター外科の教授でいらっしゃる島田 英昭先生にGISTの治療や予後についてお話しいただきました。

GISTの治療-手術適応が第一選択となる

リンパ節郭清のない低侵襲の腹腔鏡手術を実現

手術

GISTの治療では、手術による腫瘍の切除が最も有効であり、治療の第一選択となります。特に、完全切除をした場合には、ほかの消化器がんと比較しても再発率が低く治癒率が高いことがわかっています。

一般的に、GISTの手術は侵襲性が低く比較的安全にできる手術の一つとされています。それは、胃がんなどと異なりリンパ節転移することがほとんどないためにリンパ節郭清(がんの周辺にあるリンパ節を切除すること)をする必要がなく、胃の局所療法のみで完了するからです。そのため、ほとんどの手術では腹腔鏡を用いて侵襲が少ない手術を実現しています。

特に腫瘍径が2センチまでであれば、腹腔鏡が最もよい選択なのですが、5センチ以上になると腹腔鏡を用いた場合に腫瘍周囲の被膜(ひまく)が破れるというリスクもあるため、注意が必要です。

GISTの治療-薬物療法

お話ししたように、GISTの根治的治療は手術による腫瘍の切除になるのですが、腫瘍が大きくなりすぎた場合や、肝臓への転移や腹腔内にがん細胞が広がる腹膜播種(はしゅ)などの理由により完全な切除ができないケースもあります。

このような場合には薬物療法が適応されます。この薬物療法では、遺伝子異常が発生した場所によって薬の効果が変わることがわかっています。

そのため、診断時の検査によって遺伝子異常がある場所を確認することで、薬の効果をある程度予測することができます。

薬

イマチニブ(グリベック)とは

再発した場合や手術の適応がない場合の薬物療法では、イマチニブ(グリベック)と呼ばれる薬が第一選択となります。

このイマチニブは、分子標的薬の一つです。分子標的薬とは、がん細胞の増殖を促す指令系統を分子レベルで阻害する薬を指します。

記事1『GIST(消化管間質腫瘍)とは? GISTの原因や症状、診断方法』でお話ししたように、GISTは蛋白の異常な増殖によって発生しますが、イマチニブはこの異常な活性化を阻害することで、疾患の進行を抑えることに成功しています。

スニチニブ(スーテント)とは

薬剤治療を適応する場合、お話ししたようにイマチニブが第一選択となりますが、再発時の第二選択として、スニチニブ(スーテント)やレゴラフェニブと呼ばれる抗がん剤があります。これらの薬剤は、イマチニブの効果が認められない場合や大きな副作用がある場合に適応されることが多いでしょう。

薬の副作用はあるの?

適応される薬にはそれぞれ副作用もあります。たとえば、イマチニブでは、浮腫(ふしゅ:むくみ)や吐き気、下痢など、何らかの副作用が現れることがわかっています。

しかし、重篤な副作用が認められる場合であっても、薬物治療を完全に諦めてゼロにするのではなく、減量をしたとしても粘り強く服薬することが重要になります。

薬の量を調節したり飲み方を工夫したりすることにより、薬物療法を継続することが有効であるでしょう。

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