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困難な時代でも「医療経営を楽しむ」ために-日本医療経営学会学術集会の見どころ

困難な時代でも「医療経営を楽しむ」ために-日本医療経営学会学術集会の見どころ
安藤 高夫 先生

医療法人社団永生会理事長/衆議院議員

安藤 高夫 先生

2018年の診療報酬・介護報酬同時改定を目前に控え、病院経営者間には大きな緊張が走っています。医療経営が複雑化するこの時代を共に乗り越えるべく、来たる2017年11月11日、日本医療経営学会の学術集会・総会が開催されます。大会長を務める医療法人社団永生会理事長の安藤高朗先生は、この大会を現役の病院経営者だけでなく、病院マネジメントを志す学生や医療・介護関係のビジネスを展開している方にとっても益のあるものになるだろうとし、「医療経営を楽しむ」というマインドを持ち帰って欲しいと語ります。

プロのコンサルタントや中医協の委員をしておられる先生、公認会計士による講演、マネジメント能力に優れた若手経営者約40名によるトーク・セッションなど、本大会の見どころについて、安藤先生にお伺いしました。

(インタビュー:2017年9月)

日本医療経営学会は、日本の医療の歴史と文化を踏まえた医療経営学の確立を目指し、学術発表や意見交換の場となるべく設立された学会です。

日本の医療経営が大きな転換期を迎える今、医療者はもちろん、介護や福祉関連の事務管理者や医療経営コンサルタント事業者など、さまざまな分野で活躍する多職種と手を携えていくことが不可欠となっています。

たとえば、直近の医療経営を取り巻く課題には、2018年の診療報酬・介護報酬同時改定、地域医療構想の推進や地域包括ケアシステムの構築に対応することなどが挙げられます。2017年11月11日に開催する第16回日本医療経営学会の学術集会・総会では、激動の時代においても安定的な医療を提供していくため、具体的な道筋を参加者に示すことを目標とし、以下のようなプログラムを組みました。

名称:第16回 日本医療経営学会 学術集会・総会

日時:2017年11月11日 9:30~18:00

会場:御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター

参加費:会員・非会員で異なりますので下記WEBサイトをご参照ください。

(日本医療経営学会 学術集会・総会 詳細  http://world-meeting.co.jp/jaha2017

JR中央線・総武線「御茶ノ水駅」聖橋口から徒歩1分

東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」B2出口直結

御茶ノ水は、東京都心部のなかでも「ど真ん中」といえるエリアです。大学病院が非常に多い地域として知られており、付近には全日本病院協会の本部や東京都医師会館、医療評価機構の本部などもあります。

御茶ノ水

・2018年 診療報酬・介護報酬同時改定(以下、同時改定)について

・病院は同時改定をどう捉え、経営に反映していくべきか

・環境変化に対応する際の課題と打開策

◇特別講演I:程近智先生 アクセンチュア株式会社取締役相談役

内容:事業会社経営からの医療経営への示唆

アクセンチュアについて:

アクセンチュアの保健・医療サービス・グループは、35年以上にわたり、保健・医療・介護福祉関連業界のさまざま分野において、多種多様なコンサルティングサービスを提供していることで知られています。

私の友人でもある程近智氏は、世界で活躍する日本のトップランナー25名の1人として「グローバル・コーディネーター」(経済産業省)に参加し、地方企業のグローバル展開支援や、日本各地でのイノベーション創出に携わっています。

◇基調講演:国際医療福祉大学 武藤正樹先生

テーマ:2025年へのカウントダウン~同時改定の方向性~

◇特別講演Ⅱ①:株式会社ASK梓診療報酬研究所 代表取締役 中林梓先生

内容:2018年 介護報酬改定について

◇特別講演Ⅱ②:全日本病院協会 会長、医療法人財団 寿康会 理事長 猪口雄二先生

内容:診療報酬改定について

◇ランチョンセミナー:吉川健一先生 株式会社ブリックス代表取締役社長

内容:日本の医療の国際化

株式会社ブリックスについて:

多言語コンタクトサービスを提供しており、医療関係では外国人対応や手術中の通訳・インフォームドコンセント対応、医療通訳者派遣などを行っています。本大会でも、グローバルBPOサービスを提供する日本の代表的な企業としての視点から、我が国の医療の国際化についてお話しいただきます。

◇シンポジウム

座長:川原丈貴先生 株式会社川原経営総合センター 代表取締役社長

メンバー:真野俊樹先生 多摩大学大学院教授

山口武兼先生 公益財団法人東京都保健医療公社豊島病院院長

染谷輝氏  厚生労働省医政局医療経営支援課医療法人指導官

内容:都市部における地域医療連携推進法人

◇若手経営者36人が自院の経営を語る

メンバー:急性期(6名)、地域急性期(12名)、専門(6名)、回復期リハ(3名)、療養(9名)

内容:自院の経営内容や戦略,将来ビジョン

学会

医療経営において今最も注目されているトピックスといえば、来年4月に行われる診療報酬・介護報酬同時改定でしょう。本大会のプログラムも、ご覧の通り同時改定を強く意識したものとしています。

病院経営者であり中医協の委員もされている猪口雄二先生や、中医協の入院医療等の調査評価分科会会長などをされている武藤正樹先生、医業経営コンサルタントの中林梓先生にもご登壇をお願いし、あらゆる視野からこの問題を捉え、共に乗り越えていく術を考えることができるよう工夫しています。

また、とりわけ中小の民間病院にとって厳しい現状を打開するため、本年4月に施行された地域医療連携推進法人制度を利用した連携を模索している病院もあります。そこで、「都市部における地域医療連携推進法人」と題したシンポジウムの座長を、医療や福祉に特化した税理士法人・川原経営総合センターの川原丈貴先生(税理士・公認会計士)にお願いしています。

また、一番はじめにお話しいただくアクセンチュア株式会社取締役会長の程近智先生には、比較的甘い部分もあるといわれる医療経営に比し、一般企業の経営はより厳しいものであるとご周知いただき、会場の空気をよい意味で引き締めていただきたいと考えています。

本大会の見どころのひとつは、急性期病院、地域急性期病院、専門病院、回復期リハビリテーション病院、介護療養型医療施設など、それぞれの医療機関にて経営を担う36名の若手経営者のセッションです。

都市部だけでなく、地方、さらには過疎地域で病院を経営されている若手経営者の方々を、国際医療福祉大学大学院教授の高橋泰先生にコーディネートいただきました。このセッションでは自院の経営内容や戦略、将来ビジョンなどを発表していただく予定で、示唆に満ちた非常に面白いセッションになると期待しています。若手経営者の方々は、柔軟性に富んだ戦略や考え方をお持ちです。当日ご参加される方には、是非、彼らの戦術を自院の方向性を決めるためのヒントとして持ち帰っていただきたいと願っています。

また、これら若手経営者のなかには、療養病床を持つ医療機関の経営者もおり、現在、大きな話題となっている介護療養院という選択肢を選ぶ方も出てくると推測しています。このような新たな仕組みの活用提案にも期待しています。介護医療院の詳細については、記事2『介護医療院の創設に関する提言-空床を利用したケアミックス病院など柔軟な転換を』でお話しします。

このほかにも、参加者のみなさまにはこの機会にぜひ持ち帰っていただきたいと考えるものが多々あります。そのひとつが、「医療経営を楽しむ」というマインドです。

近年、医療経営を取り巻く環境はシビアなものになっており、経営者同士の会話も暗いものに終始してしまう傾向があります。本大会の登壇者の戦略やノウハウを知り、また、2025年、2040年に共に立ち向かう仲間を得て、医療経営や地域包括ケアを楽しんでいこうという気持ちを改めて持ってほしいと願っています。

学生から高齢のビジネスマンまで色々な年齢、性別の方が写っている写真

第16回日本医療経営学会学術集会・総会は、「来て損をすることはない」「来なければ勿体無い」大会になると自負しています。ぜひ、次のような方にもお気軽にご参加いただきたいと考えています。

  • 医師
  • 将来は医療経営の道に進みたいと考えている方
  • 事務方(総務、広報……)として今現在病院経営に携わっている方
  • 医療福祉関係の起業をしたいとお考えの方
  • 医療・介護系の勉強をしている学生
  • 病院経営に関心のあるメディカルスタッフ
  • 国、都道府県、市町村の医療行政に携わっている方

もちろん、上記はあくまで一例に過ぎません。病院経営や医療業界の今後の動向に関心のある方であれば、どなたでも気兼ねなく足をお運びいただきたいと願っています。

最近耳にするようになってきましたが、病院の経営者が医師であることが必要不可欠というわけではありません。過去には医学部を出た医師でなければならないという風潮もありましたが、現在は病院の経営自体も複雑化しているため、経営センスと深い専門知識を持った方々によるマネジメントも求められています。実際に、事務方として病院に務めていた方や、メディカルスタッフとして患者さんをみていた方が医療・介護関連施設の経営者となり、活躍される例も出てきています。

ぜひ、他産業、他職種に従事する方々の参加をお待ちしています。

(日本医療経営学会 学術集会・総会のWEBサイト http://world-meeting.co.jp/jaha2017 )