顔面けいれんとは、顔の片側が、状況にかかわらず自分の意志とは関係なく勝手に動いてしまう病気を指します。顔面けいれんは、病気が進行してしまうと自然治癒する可能性が低くなるそうです。
では、患者さんは、どのような段階で病院を受診すべきなのでしょうか。今回は、昭和大学病院の清水 克悦先生に、顔面けいれんの患者さんと病院の受診についてお話をお伺いしました。
顔面けいれんの原因や症状については記事1『顔面けいれんの原因や症状』をご覧ください。
顔面けいれんは、基本的には命に関わる病気ではありません。そのため、必ずしも治療を必要としないケースもあります。けいれんが悪化しても命に関わることはまずないため、治療をするかどうかはご本人次第といえるでしょう。
自覚症状も患者さんによってさまざまです。特に軽症であれば、気にする方としない方にわかれるでしょう。
たとえば、接客の仕事に就く方や女性は、軽症であっても気にする傾向にあるようです。また、重症になると常に片目が閉じた状態となり日常生活に支障をきたすケースもあります。このような方は病院を受診し、治療を始めることをお勧めします。
しかし、多くのケースでは重症化し、けいれんが1日中続くようになって初めて病院を受診します。
けいれんが1日中続くようになってしまうと、目を開けていられなくなり車の運転のときなどに危険を伴うこともあります。さらに、食事がしづらくなるなど、快適な日常生活が困難になってしまうケースもあります。
このような重症化を防ぐためには、まぶたから頬、口へのけいれんの進行が、少しでもみられるようであれば、なるべく早期に病院を受診することをおすすめしたいと思います。記事1『顔面けいれんの原因や症状』でもお話しましたが、まれに脳腫瘍や脳動脈瘤が潜んでいる場合もありますし、すぐに治療に取り組むかどうかは別にしても、原因や病名がはっきりすれば安心につながるでしょう。
顔面けいれんが起こった場合、何科を受診すべきか迷う方も少なくないのではないでしょうか。記事1『顔面けいれんの原因や症状』でお話ししたように、顔面けいれんの原因は脳内部の神経にあります。そのため、神経内科か脳神経外科への受診が早期発見・治療につながるでしょう。
たとえば脳神経外科であれば、顔面けいれんの治療バリエーションが内科的治療から手術まで揃っている施設も多いです。このように、その後の治療のことも考慮し、神経内科や脳神経外科への受診をおすすめしたいと思います。
顔面けいれんは、主に症状とMRI(磁気を使い、体の断面を写す検査)から診断を行います。
症状では、顔の左右どちらか片方に症状が現れているかどうかを確認します。さらに、重症なケースでは、目・頬・口が同時に動くかどうかも大切な判断材料になります。
これらの症状を確認したうえで、MRIによって脳のなかの顔面神経を圧迫する血管を確認し、顔面けいれんの診断を行います。
記事3『顔面けいれんの治療の選択肢-手術・薬・ボツリヌス毒素療法』では、顔面けいれんの治療の選択肢についてお話しします。
昭和大学医学部脳神経外科 准教授
関連の医療相談が14件あります
一昨日から
ほっぺた、痙攣ピクピクずっとしてます 。 一昨日からで、止まったり、ピクピクしたりそれが 続いてます。 痛みはありません。
顔、頭部のシビレ
もう何年も前からたまに出る症状なのですが、頭から顔にかけて1秒程の短い時間の痙攣というかシビレの様な症状があります。 顔はどちらか半分なのですが、特に痛みもあるわけでもなく、頻繁に起こるものでもないので受診等はした事が無いのですが一度受診した方がいいのでしょうか?
たまに感じる部分的な顔面けいれんは病気?病院にはいくべき?
たまに顔がぴくぴくとけいれんするようなことがあり、調べていると顔面痙攣という病気を知りました。口元や頬、目の下など部分的に痙攣がある場合も「顔面痙攣」という病気になるのでしょうか。また少しでも痙攣を感じたら「顔面痙攣」という病気という判断となるのでしょうか。どの程度の痙攣であれば病院を受診するべきなのか迷っています。痙攣もたまに感じる程度なので、放置しておいてもよいのでは…?と思ってしまいますが、自然に治ることもあるのですか…??
目がピクピクけいれんします
3ヶ月前ほどから、目のけいれん(左目は目の下、右目は瞼)が続いています。数日で治ることがほとんどですが、点眼や目の周りをマッサージしたり温めたりしても、いつの間にか再発してしまいます。 仕事柄、長時間にわたってパソコンを見ることが多いのですが、日ごろから注意できることや、考えられる病気について教えて頂けますでしょうか。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。
「顔面けいれん」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「受診について相談する」とは?
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。