院長インタビュー

松戸市立総合医療センター

松戸市立総合医療センター
烏谷 博英 先生

国保松戸市立病院 病院長

烏谷 博英 先生

「小児科でお困りの方は当院へ」地域住民を支え続ける松戸市立病院

千葉県北西部、松戸市に位置する松戸市立病院。1950年の創立以来、公的医療機関としての総合力で、松戸市を含む広域の方々をサポートしてきました。幅広い診療科を持つ同院ですが、なかでも小児科は市中総合病院の中で「日本の四大小児科」と呼ばれ、高い専門性と総合力を備えています。松戸市立病院の特徴や理念について、病院長の烏谷博英先生にお話を伺いました。

松戸市立病院:広域の患者さんを受け入れる総合病院

当院は、613床(一般病床605床・感染症病床8床)、30の診療科を備えた松戸市立の総合病院です。千葉県の北西部にある松戸市は、東京都・埼玉県との県境に位置しています。そのため当院には松戸市民のみならず、隣接する東京都(葛飾・金町・亀有など)や、埼玉県(三郷・吉川・八潮など)からも患者さんがお越しになります。とくに、緊急かつ重症な患者さんへの3次救急医療を提供する施設は限られているため、当院では同エリアの救急患者さんを数多く受け入れています。

松戸病院 新設中
新設中の松戸市立病院

専門科が幅広くそろう小児科は「日本の四大小児」と称される

松戸市立病院は、こども病院以外の市中総合病院の中で札幌の手稲渓仁会(ていねけいじんかい)病院・北九州八幡市立病院・神戸市民病院とともに、「日本の四大総合病院小児科」と称されます。当院には、小児科医不足の時代にあっても30名ほどの小児科医が在籍し、大学病院でも珍しい小児外科、小児脳神経外科・小児心臓血管外科・小児整形外科を有します。

このように幅広い専門科を備えることで、小児科分野において高い網羅性を実現しています。

今後、人口減少や高齢化社会の影響を受け、小児専門病院の数は減少していくでしょう。そのような流れの中で、総合病院として小児科分野の幅広い対応力を保ち、広範囲な地域の患者さんのニーズに応えていくことが当院の使命であると考えています。

松戸市立病院の小児科

・小児外科

・小児科

・小児脳神経外科

・小児心臓血管外科

・小児整形外科

松戸病院 小児科スタッフ
松戸市立病院小児科のスタッフの方々

上記のように、当院は小児科だけでも5つの診療科があり、高い専門性と総合力を兼ね備えています。また、当院には近隣の大学はもちろん、北海道から沖縄まで全国各所から、小児科を希望する初期研修医(研修2年目までの医師)が集まります。その中から優秀な小児科医が育ち、提供する小児科医療の質が保たれることで、よい循環が生まれます。これからも当院は、小児科分野における質を高く保ち、幅広いニーズに的確に応えていきます。

地域のがん診療連携拠点病院として

当院は、全国に400あるがん診療連携拠点病院の1つに指定されています。がん診療連携拠点病院とは、全国どこでも質の高いがん医療を提供することを目的に、厚生労働省によって制定されたシステムです。

松戸市に位置する当院のエリア内には、国立がん研究センター(中央病院・東病院)や聖路加国際病院など、がん診療の高い専門性を持った病院が点在しています。当院はそのような病院と連携をとり、主に合併症の多い患者さんの手術やステージの進行した重症のがん患者さん、他院で手術された患者さんに対しても、放射線科で放射線治療と化学療法科で抗がん剤治療を行っています。

公的医療機関の総合力で地域住民を守る。松戸市民の最後の砦

当院は松戸市の公的医療機関として、地域における医療難民(医師や病床が不足し、医療サービスを受けたくても受けられない人々)をなくす「最後の砦」たる存在であるべきだと考えます。つまり、病院経営の採算を前提とせず、患者さんにとって最善の医療を提供するのです。前述のように当院は小児科・3次救急分野を強みとしていますが、これらは民間病院で担うにはハードルが高く、専門医も不足しがちな現状があります。しかしそのような分野においても、患者さんのニーズは常に存在します。当院はそのような患者さんが行き場をなくすことのないよう、患者さんを受け入れる体制を常に整え、地域の方々が安心して生活できるようサポートしていきます。

消化管出血に対する地域連携「GIBネットワーク」

松戸市 地図

松戸市は、柏市・流山市・野田市・我孫子市とともに、東葛北部(とうかつほくぶ)と呼ばれる医療圏にあり、150万人の人口を有しています。この東葛北部エリアにある5つの都市は、ともに急性消化管出血に対する連携体制「GIBネットワーク」を組んでいます。

GIBネットワークとは、休日や夜間に発生する急性吐血・下血症例に対する救急治療について、各院持ち回りで行う当番体制です。吐血や下血は重大性・緊急性の高いケースが多く、患者さんを直ちに治療する必要があることから、2010年にこのような体制が発足されました。

当院のエリア内にある新東京病院・千葉西病院・流山おおたかの森病院・新松戸総合病院などと協力し、救急隊員との情報共有を行うことで、緊急性の高い患者さんに対してスムーズな救急医療の提供を行っています。

「ここにきてよかったと思える病院」をスローガンに

当院は、患者さんと働くスタッフが「ここにきてよかった」と思える病院を目指しています。スタッフにとって働きやすい職場でなければ、それぞれが心に余裕を持って患者さんをサポートすることは不可能だからです。

当院では、意識的に外からの新しい意見を取り入れることで風通しのよい職場環境を作り、職種混合のチーム編成によってスタッフ同士が協力しながら働けるようにしました。また、患者さんへの声かけ講習会などを通して、思いやりを形にするトレーニングを行っています。

 

松戸市立病院 スタッフ写真
松戸市立病院の職員の方々

2017年12月、新病院として移転開院

松戸市立病院は、2017年12月に「松戸市立総合医療センター」と改称し、新たに移転開院する予定です。

1993年の移転計画発足から20年以上の時間がかかりましたが、ようやく移転が実現します。移転後も、東松戸病院を始めとする近隣の病院およびかかりつけ医師と強固な連携体制をとり、地域の方々の安心をサポートし続けます。

地域の方へメッセージ

烏谷博英先生

当院は、地域の皆さんにとって医療の最後の砦になります。病気や怪我でお困りの際には、ぜひ松戸市立病院へお越しください。

当院は公的な医療機関であるため、大々的に宣伝活動を行うことはできません。そのため、松戸市の町会等のお力をお借りしながら、地道に広報活動を行っています。2016年12月に病院の特色等を紹介した広報誌を、2017年2月には、スマートフォン版ホームページのリニューアルを行ないました。

今後もこのような広報活動を積み重ね、より当院を身近に感じてもらい地域の皆さまが治療の選択を広げられるように努めます。そして松戸市はもちろん、当院の医療圏にお住まいの方々が安心して生活できるよう、これからも病院スタッフ一丸となってよい医療を提供していきます。

 

標榜診療科一覧:
内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、神経内科、血液内科、化学療法内科、外科、呼吸器外科、心臓血管外科、脳神経外科、形成外科、整形外科、リハビリテーション科、眼科、耳鼻いんこう科、産婦人科、泌尿器科、皮膚科、放射線科、麻酔科、救急科、精神科、病理診断科、小児科、小児外科、小児心臓血管外科、小児脳神経外科、新生児科、歯科口腔外科
※弊社規定のタグの診療科目は、病院が標榜しているものとは一部名称が異なる場合があります。