院長インタビュー

信頼をモットーに、地域の医療機関と共に地域の医療を支える糸島医師会病院

信頼をモットーに、地域の医療機関と共に地域の医療を支える糸島医師会病院
冨田 昌良 先生

糸島医師会病院 院長

冨田 昌良 先生

目次
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地域医療支援病院 糸島医師会病院は、福岡県糸島市にある病院です。地域の中核病院である同院は、地域医療支援病院に指定されており、ほかの医療機関と共に患者さんを支えています。

今回は、同院の提供する医療や、地域医療支援病院としての取り組みなどについて、院長の冨田 昌良先生にお伺いしました。

糸島医師会病院 外観

糸島医師会病院 外観

当院は、1969年に糸島郡医師会病院として設立されました。当院が設立される以前、糸島市内には入院施設を有する地域の中核的な役割を担う病院がありませんでした。そこで、この地域のクリニックや開業医の先生方を支えるために、当院が設立されました。

1992年には、現在の名称である糸島医師会病院に改称し、2003年には地域医療支援病院の指定を受けました。これからも、地域医療支援病院として地域の病院や診療所などと強固な連携を図り、地域の皆さんによりよい医療を提供できるよう努力します。

乳腺バイオプシー装置(左図)とマンモグラフィ装置(右図)
乳腺バイオプシー装置(左図)とマンモグラフィ装置(右図)

当院の乳腺センターでは、乳腺外科や形成外科の医師、リハビリ科のスタッフなどが連携して、乳がんの診療に尽力しています。

当センターでは、患者さんに配慮をするためにさまざまな工夫を行っています。たとえば、当センターの診察室と待合室は、一般の診療室とは別の場所に設置しています。手術治療を行う医師は、乳腺専門医*や外科専門医*などの資格を持つ、乳腺センター長の渡邉良二先生です。また、医師以外のスタッフは全員女性で、マンモグラフィ検査の撮影も女性技師が行っています(2019年2月時点)。

当院は、乳腺疾患に関する地域の医療の質をさらに向上させるため、「チーム乳腺糸島」というチームを作りました。チーム乳腺糸島は、当院の乳腺センターの医師、地域の医療機関、行政などで構成されたチームです。東京都江東区にある公益財団法人 がん研究所 病理部に所属し、乳腺病理を専門としている秋山太先生もチーム乳腺糸島に参加しており、臨床検査技師への指導などを担当していただいています。近隣の大学病院と連携して診療を行うこともあります。

乳腺専門医…一般社団法人 日本乳癌学会が認定する専門医

外科専門医…一般社団法人 日本外科学会が認定する専門医

当院の糖尿病内科では、医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士などのさまざまな職種のスタッフが協力して、診療にあたっています。

糖尿病の治療では、合併症を予防するために、食事療法や運動療法を続けることが大切です。当院では、患者さんが糖尿病の正しい知識を学び、自己管理の方法を身につけられるよう、糖尿病療養に関する患者さん向けのしおりを独自に作成しています。当院が毎月開催している糖尿病教室では、このしおりをもとに説明を行っています。

また、当院では、糖尿病教育入院も実施しています。退院したあとも患者さんが自分で食事・運動療法を続けることができるよう、取り組みやすいプログラムを一人ひとりに提案しています。

カンファレンスの様子
カンファレンスの様子

当院は、地域の医療機関に対して当院の施設や機能を開放する、開放型病院です。地域の医療機関からのご紹介で当院に入院される患者さんには、当院の医師が主治医となります。そして、紹介元の医療機関の先生が副主治医となり、主治医と共に患者さんの治療にあたります。主治医と副主治医の間では、患者さんの診療方針や容体についての情報共有を頻繁に行うように心掛けています。また、情報共有だけではなく、副主治医が当院に来院して、入院されている患者さんを診療することもあります。このように当院は、地域の医療機関と共に地域の医療を支えています。

当院は、この地域の医療がよりよいものとなるよう、他医療機関との連携をより強固なものにしてまいります。

富田先生

当院は、医師や研修医が直接的な診断治療に対して集中して取り組み、さらに勉強にも専念できる環境を整えています。具体的な例としては、医師の業務をサポートすることを専従とする看護師や、ドクターズクラークと呼ばれる書類整理などを行う医師秘書を配置していることなどが挙げられます。

これまで電子カルテの作成は医師の業務でした。しかし現在は、医師の業務をサポートする看護師が電子カルテの記入を行っており、医師の作業は電子カルテを確認して認証するのみとなりました。

ドクターズクラーク(医師秘書)は、これまで医師が行っていた患者さんの治療や経過などの情報をまとめたサマリーや処方箋の作成、入院にかかわる事務業務などを担当します。ドクターズクラーク(医師秘書)の配置により、患者さんを診療した翌日には、ご紹介していただいた先生のもとにサマリーをお送りすることができるようになりました。

このような取り組みによって、医師や研修医が直接的な診断治療や勉強に専念できるようになり、よりいっそう良質で安全な医療を患者さんに提供できると考えています。ぜひ当院にお越しください。

当院が設立されてから50年ほどが経過しました。その長い歴史のなかで、当院はよりよい病院となるように変化を繰り返してきました。当院は、医師会立病院として、また地域医療支援病院として、患者さんやほかの医療機関から信頼される病院でなければならないと考えています。職員自身や家族が病気になったとき、信頼して入院できる病院を目指し、職員一同、努力しています。

当院のホームページにある「糸島医師会病院放送局」と書いてあるボタンをクリックすると、当院の診療部門などを紹介する動画がご覧いただけます。こちらは職員による手作りの動画です。当院の様子や雰囲気を、画面越しに感じていただけると思います。また、地域の方々に向けた住民公開講座も開催しています。お気軽にお越しいただき、当院をご利用いただけたら幸いです。

これからも地域の医療機関と共に、地域の医療を支えてまいりますので、今後とも当院をよろしくお願いいたします。

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