インタビュー

「大誠会スタイル」の認知症ケア−身体拘束ゼロ+脳活性化リハ5原則

「大誠会スタイル」の認知症ケア−身体拘束ゼロ+脳活性化リハ5原則
田中 志子 先生

医療法人大誠会 理事長、社会福祉法人久仁会 理事長 、群馬県認知症疾患医療センター 内田病院 ...

田中 志子 先生

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この記事の最終更新は2019年06月14日です。

群馬県沼田市にて、医療・介護施設を中心とした複数の事業を展開する医療法人大誠会。特に認知症には注力しており、パーソンセンタードケアを基本とした身体拘束ゼロ+脳活性化リハ5原則による『大誠会スタイル』という認知症ケアを実践しています。

理事長の田中志子先生に、その概要とポイントについてお話を伺いました。

*詳しくは慢性期.comのページをご覧ください。

私たちは、「パーソンセンタードケアを基本とした身体拘束ゼロ+脳活性化リハ5原則」による認知症ケアを精力的に行っています。「パーソンセンタードケア」とは、認知症を持つ方をひとりの人として尊重し、ご本人の立場で考え、ケアを行うという考え方に基づくケアを指します。また、「脳活性リハ5原則」とは、以下を指します。

  1. 快刺激
  2. 褒める
  3. 双方向コミュニケーション
  4. 役割
  5. エラーレス(失敗を防ぐ支援)

認知症ケア

パーソンセンタードケアを基本とした身体拘束ゼロ+脳活性化リハ5原則を行うことで、患者さんの自律性・自立度の向上、BPSD(認知症に伴う行動・心理症状)の軽減が期待できます。さらに、ケアの効率化・適正化によって、スタッフの負担の軽減、患者さんを適切な場所に戻すことにつながります。

私たちは、この認知症ケアを「大誠会スタイル」と呼んでいます。

大誠会スタイルによるケアのアプローチ方法をご紹介します。

まず入院して1週目くらいまで患者さんは「混乱」の状態なので、信頼関係を構築し混乱を軽減するアプローチを試みます。そこから患者さんが「そわそわ」や「ふれあい」の時期に移行したら、患者さんができることや好きなことを探り、役割をみつけるようにします。さらに、患者さんが環境に「適応」する頃には、その役割を定着させ、他者との交流を推進していきます。

大誠会スタイルによるアプローチ

ケア提供時の基本原則は、「自分がされていやなことはしない」「患者さんにどうしてほしいかを聞く」ということです。これら基本原則は、たとえ新人の職員でも徹底して守ることにしています。

慢性期

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