院長インタビュー

救急医療を主軸に緊急性の高い医療を提供し、地域の皆さんに貢献する福岡記念病院

救急医療を主軸に緊急性の高い医療を提供し、地域の皆さんに貢献する福岡記念病院
黒田 康夫 先生

社会医療法人大成会 福岡記念病院 理事長 脳神経内科

黒田 康夫 先生

目次
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福岡市早良区西新に病院を構える社会医療法人大成会 福岡記念病院(以下、福岡記念病院)は、開院当初から救急医療に注力してきました。また、地域医療支援病院として、地域の皆さんが住み慣れた地域で適切な医療を受け続けられることを重視し、地域の医療機関との連携強化にも取り組んでいます。

同院の強みである診療内容や独自の取り組みなどについて、理事長である黒田(くろだ) 康夫(やすお)先生にお話を伺いました。

福岡記念病院 外観
福岡記念病院 外観

1959年に前身である大塚外科医院を開設し、1965年に現在の病院名である福岡記念病院に改称しました。365日24時間体制で患者さんを受け入れる救急医療は、“断らない救急”を目指し、力を入れて取り組んでいます。加えて、急性期医療を担う病院として、診療科の充実や増床などによって医療体制を整えてきたことが認められ、2014年12月に地域医療支援病院に認定されました。

また、病気を早期発見し、スムーズに適切な治療を受けられるようにしたいと考え、新たな検査機器を導入いたしました。これらの実現のために、一人ひとりの医師が診断技術や手術手技を磨いております。

これからも、当院は地域医療支援病院として、地域の病院やクリニックとの連携を図りながら、地域の皆さんが住み慣れた地域で適切な医療を受けることができるように、努力を重ねてまいります。

救急告示病院である当院は、24時間365日、救急患者さんを受け入れられる体制を整えるだけでなく、救急科と各診療科が連携を図ることで、緊急の治療が必要な患者さんにもスムーズに対応することが可能です。

カンファレンスの様子
カンファレンスの様子

2014年には救急ワークステーションを設置し、実践的な教育が受けられる環境を整備することで、救急救命士の知識や技術の向上に寄与しています。このような取り組みが、医師と救急救命士の連携強化にもつながっています。連携体制を築くことによって、緊急性の高い重症な患者さんにも対応していく所存です。

急性期の脳卒中患者さんは、迅速に診断および治療をする必要があります。それらを実践するうえで重要となるのが、スムーズな検査体制です。当院は、放射線技師が24時間検査可能な体制を整えています。

脳梗塞の患者さんは、発症後4.5時間以内であればt-PA(血栓溶解療法)を実施することが可能です。また、脳梗塞発症後8時間以内に実施可能な血栓回収療法も行っています。発症時間以外にも治療の適応について判断すべき事項があるため、検査と診断を早く、そして正確に行うことが大切となります。これからも、急性期の脳卒中の検査に対応し、適切な診断と治療に速やかにつなぐ体制を築いていきます。

整形外科では股関節専門外来を設け、整形外科領域のなかでも股関節の病気に対する診療を強みとしています。股関節専門外来は、病気や加齢などによって股関節に痛みや歩行困難などを抱える患者さんを対象とした専門外来です。

当外来では、運動療法や手術など患者さんの症状やライフスタイルに応じた治療を行っています。特に症状が進行してしまい股関節の変形や痛みが強くなってしまった患者さんに対する人工股関節置換術の実績を重ねています。

患者さんに適した治療を提供し、日々の生活の中で生じる痛みや歩きづらさを少しでも取り除くことができるように心掛けてまいります。

黒田先生と国際医療担当室のスタッフたち
黒田先生と国際医療担当室のスタッフたち

2015年に訪日外国人の方や医療ツーリズムで当院を受診する日本語が分からない患者さんに対する通訳をはじめ、帰国の際に必要な書類の作成などを担う国際医療担当室を開設しました。多言語に対応できるスタッフを配置することによって、外国人患者さんを積極的に受け入れることができる体制を整えています。この成果が認められ、2015年9月には、一般財団法人 日本医療教育財団から外国人患者受入れ医療機関の認証を取得しました。

言語が理解できないと、患者さんは適切な医療を受けられているのかと不安な気持ちを抱えながら治療を受けることになってしまいます。そういったことがないように、疑問を解決し、安心して治療に臨めるように、国際医療担当室が中心となって外国人患者さんをサポートしてまいります。

当院は、福岡記念PET・健診センターを有し、PET-CTを導入しています。PET-CTによって、全身に悪性腫瘍があるかどうかを一度の検査で調べることが可能となりました。治療面においては、病変に応じて適切に放射線を照射することができるリニアックと呼ばれる装置を用いて放射線治療を行っています。

機器をそろえ、なおかつ放射線科医をはじめ各診療科の医師、放射線技師などのスタッフが連携することによって、今後さらに検査と治療の両面からがん診療に注力したいと考えています。

また、重症心疾患の患者さんの救急に一段と対応するために、2019年に循環器センターを設置いたしました。CCU(心疾患専用集中治療室)を生かし、受け入れ体制の強化に努めています。

当院は、地域の皆さんが住み慣れた地域でどのようなときも医療を受け続けることができるように、新たな取り組みを積極的に行ってまいります。

先生

365日24時間体制での救急医療をはじめ、緊急性の高い患者さんに対応するために、一人ひとりのスタッフができる限りのことをしてくれていると感じています。その姿勢に感謝を述べるとともに、これからも地域の皆さんに信頼される病院であるために、各診療科やスタッフ同士がよりいっそう連携しながら医療を提供していきましょう。

当院には、若手医師の皆さんに対して細やかに教育を行う風土があるため、若手医師の皆さんにとっても成長の場になるでしょう。検査機器をそろえ、診断から治療までを速やかに行うことができる当院で、新たな知識や技術を吸収したいと考える若手医師の方はぜひ当院で共に働きましょう。

当院は地域医療支援病院ですので、病気や症状に応じて適切な病院やクリニックにご紹介する場合もあります。これは、地域の医療機関と連携することによって、地域の皆さんが住み慣れた地域で適切な治療を続けられるようにするためであることをご承知いただけると幸いです。何か気になる症状やかかりつけ医の先生が検査をしたいなどの場合には検査を受け付けていますので、気兼ねなく当院に来院ください。

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  • 社会医療法人大成会 福岡記念病院 理事長 脳神経内科

    黒田 康夫 先生

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