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40~50歳代に多く見られる脂肪腫とは〜全身のさまざまな部位に発生する可能性がある良性腫瘍〜

40~50歳代に多く見られる脂肪腫とは〜全身のさまざまな部位に発生する可能性がある良性腫瘍〜
小林 英介 先生

国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍科 医長

小林 英介 先生

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脂肪腫は、40~50歳代に多く見られる良性の腫瘍(しゅようのことで、男性に比べて女性に多いことが分かっています。脂肪腫は通常、痛みなどの症状はなく、軟らかい“できもの”として触れることができます。しかし、その外観だけでは“脂肪肉腫”という悪性の腫瘍やその他の病気との区別がつかないことがあり、正しい診断・治療を行うには画像検査などで詳しく調べる必要があり、気になる症状がある場合は放置せずに医師に相談することが大切です。

脂肪腫とは、皮下の脂肪細胞が増殖することによってできる良性腫瘍です。脂肪腫は、良性軟部腫瘍の1つであり、全ての良性軟部腫瘍の中でもっとも発生頻度の高い病気です。良性軟部腫瘍とは、脂肪や筋肉、血管、リンパ菅、神経、関節など、骨や内臓、皮膚以外のやわらかい組織にできる良性腫瘍のことを指し、脂肪腫のほかには、血管腫神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)などがあります。

脂肪腫は、全身のさまざまな部位に発生する可能性があります。中でも、肩と背中に生じやすいといわれています。

脂肪腫自体に通常痛みはなく、触ると軟らかい“できもの”として触れることができます。大きさは、ごく小さなものから10cm以上の大きさのものまでさまざまです。

脂肪腫は良性腫瘍であるため、悪性化することは基本的にありません。脂肪腫の中には、時間とともに大きくなっていくものもありますが、この場合でも悪性化の心配はほぼありません。

脂肪腫の診断では、まず触診と視診によって臨床症状を確認します。ただし、脂肪腫は大きさが5㎝以上のもの、急速に増大するものは悪性の可能性があり、見た目だけでは脂肪肉腫といった悪性軟部腫瘍やほかの病気との区別が難しいことがあります。そのため、正確に診断するためには、CT検査、MRI検査などのより詳細な情報を得るための検査が必要です。

また、必要に応じて手術で腫瘍を摘出して病理診断(顕微鏡を使って組織を詳しく調べる検査)を行うこともあります。悪性腫瘍と判断された場合には骨軟部腫瘍の専門医による治療が必要になります。

治療では、腫瘍を摘出する手術を行います。ただし、脂肪腫はそれ自体が体に悪影響を及ぼすことがないため、必ずしも摘出をしないといけないわけではなく、経過観察することもあります。また、摘出をしてしまえば、術後に脂肪腫が再発することはほとんどありません。

先述したように、脂肪腫は必ずしも治療が必要なわけではありませんが、脂肪腫だと思っていても実は悪性の脂肪肉腫やほかの病気である可能性も否めません。そのため、大きいしこりや、大きくなるしこりに気付いたら放置することなく、早めに骨軟部腫瘍を専門とする整形外科を受診するようにしましょう。

脂肪腫は、通常痛みなどの目立った症状がないために、しこりに気付いていても放置されているケースが少なくありません。ただし、繰り返しになりますが、脂肪腫だと思っていたものが、まれに悪性軟部腫瘍であることもあります。正しい診断を受けるためにも、気になる症状があれば、放置せずに早めに病院を受診しましょう。

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