原因
こむら返りは、上記のような異常が主な原因とされていますが、その多くが食事からのマグネシウムの慢性的摂取不足のほか、下痢・嘔吐・発汗・激しい運動に伴うマグネシウム消費や利尿剤による体外への喪失によるマグネシウム不足などが挙げられます。脱水や局所の冷えは末梢循環不全を介して筋肉組織内のマグネシウム不足をさらに悪化させます。したがって脱水や冷えはこむら返りの直接的な原因でなく、悪化させる要因といえます。
マグネシウムは収縮した筋肉を弛緩させる(ゆるめること)はたらきをしています。そのため、マグネシウム不足では筋肉を弛緩しにくくなります。また、ふくらはぎなどの筋肉に存在する過収縮を予防するセンサー(腱紡錘)はマグネシウムが不足するとその機能が低下するため、弛緩がさらに難しくなります。これがこむら返りです。
こむら返りは、原因が特定できない状況で生じることもあります。しかし、局所の筋肉を使いすぎて過収縮を起こし“こむら返り”に類似した症状が生じるなど、何かしらの原因が関連付けられることもあります。
そのほかにも、腎不全(特に透析中)や糖尿病、メタボリックシンドローム、肝硬変、熱中症、甲状腺機能低下などの病気や、妊娠(特に妊娠初期の悪阻の酷い時期)期間中に関連して生じることもあります。
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