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Brain
せん妄
せん妄とは、軽度から中程度までの意識水準の低下が起こり、時間や場所がわからない、睡眠リズムが崩れる、まとまりのない言動や独り言を話す、注意力や思考力が低下する、などの症状がみられる状態です。 ...
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脳
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

せん妄とは、軽度から中程度までの意識水準の低下が起こり、時間や場所がわからない、睡眠リズムが崩れる、まとまりのない言動や独り言を話す、注意力や思考力が低下する、などの症状がみられる状態です。

せん妄は高齢者にみられることが多く、認知症やうつ病と間違われることもあります。症状は突然現れ、夜間に悪化する傾向にあります。適切な治療介入を行うことで改善が期待できますが、せん妄であると気付かずに適切なタイミングで治療介入を行うことができないときには、神経系の後遺症を合併することがあります。

原因

せん妄の原因は単一ではなく、複数の要因が組み合わさることで発症します。特に年齢(60歳以上)は大きな危険因子となります。また、アルツハイマー病など脳疾患の存在もせん妄の発症に関わります。

こうした危険因子がある状況で、手術を受けICU(集中治療室)に入ったり、病院に入院したりすることで普段の生活環境と異なる環境に置かれ心理的ストレスや身体的ストレスを受けると、せん妄を発症しやすくなります。

さらに、中枢神経系に作用する薬剤の投与(抗コリン薬や抗不安薬、睡眠薬、ステロイドなど)、依存性薬物からの離脱(入院に伴う断酒など)、感染症などが直接的な因子となり、せん妄を発症します。なかでも、薬物は直接的な誘因として頻度が高いといわれています。

症状

せん妄では、意識に関連したさまざまな症状が現れます。主な症状は、注意力の低下や、時間・場所・人に対する認識が低下することです。場にそぐわないような発言をするようにもなります。

また、支離滅裂な言葉を発して周囲を困惑させることがあります。さらに、壁の絵が動き出すなどの幻覚や、点滴のラインが蛇にみえるなどの錯覚、妄想が現れることもあります。日中は穏やかであるにも関わらず、夜間になると攻撃的になることもあります。

せん妄に関連した症状は短期間のうちに現れ、一日の中でも変動することが特徴的です。特に、周囲からの刺激が少なくなる夜間において症状が悪化する傾向にあります。

検査・診断

せん妄は、注意力や見当識(年月や時間、自分がいる場所など基本的な状況把握のこと)の軽微な変化をもとに疑われます。一見すると意識がはっきりしているため、せん妄を発症しているかどうかを明確に判断するために、注意深く病歴を確認します。

また、アルコールの突然の中断、中枢神経系に作用する薬物の摂取などもせん妄の誘因リスクになるため、詳細な飲酒歴や内服歴の確認も行います。さらに、原因となり得る感染症や心疾患、頭蓋内病変、代謝疾患などを調べるために、血液検査、尿検査、心電図検査、レントゲン検査、頭部CTやMRIなどを適宜行います。

治療

せん妄の治療では、基本的にせん妄を引き起こしている直接的な原因に対するアプローチを行います。たとえば、薬物が原因でせん妄になっている場合には、原因である薬物を可能な限り減量・中止します。また、感染症や脱水などが原因と考えられる場合には、抗生物質や輸液などで対応します。

せん妄は、入院中の高齢者が発症することが多い病気です。入院は普段の生活スタイルが変化するため、せん妄が生じやすい環境であると考えられます。そのため、せん妄を発症しないよう、できるだけ日中から声がけをするなどの刺激を与えることが有効です。また、夜間にはしっかりとした睡眠がとれるように、生活リズムを整えることも大切です。

せん妄を発症して夜間の興奮が強く、眠ることができない場合には、非定型抗精神病薬を少量用いて興奮を抑える治療を行うこともあります。

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