検査・診断
患者の多くは3歳検尿、学校検尿、健康診断で指摘された尿異常を契機に診断にいたります。また風邪をひいたときの肉眼的血尿を契機に受診することもあります。アルポート症候群は親から子に遺伝し、腎障害に難聴や眼症状を伴います。そのため、尿異常がある患者の診察の際には、問診で血尿・蛋白尿・腎不全・難聴などの家族歴の確認が必要になります。外来通院時には、血液検査や尿検査を定期的に実施します。目や耳の症状に応じて、定期的な聴覚検査や眼科検査も検討します。
確定診断には遺伝子検査(採血で検査が可能で保険適用あり)を行います。遺伝子検査により遺伝形式に加え、今後の病気の進行の目安を知ることができます。遺伝子検査の結果の説明や家族内での遺伝などの情報については、希望があれば遺伝カウンセリングを受けることができます。
腎生検*または皮膚生検も診断に有用ですが、現在では遺伝子検査が優先されます。腎生検により腎障害の進行の程度を知ることができます。
*生検:組織を採取して顕微鏡で詳しく見る検査のこと
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