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Nerve
ギラン・バレー症候群
ギラン・バレー症候群は、感染症やワクチン接種などをきっかけにして発症する神経疾患のひとつです。原因となるきっかけからおよそ1〜3週間後に、足に力が入りにくくなったり、しびれたりするなどの神経症状...
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神経

ギラン・バレー症候群ぎらんばれーしょうこうぐん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

ギラン・バレー症候群は、感染症やワクチン接種などをきっかけにして発症する神経疾患のひとつです。原因となるきっかけからおよそ1〜3週間後に、足に力が入りにくくなったり、しびれたりするなどの神経症状が現れます。症状を自覚する部位は下肢(足)に留まることなく、手や顔面、呼吸機能などにも影響が及ぶことがあります。

その結果、階段を上りにくい、食べ物を飲み込みにくい、呼吸が苦しいなどの症状を覚えることがあり、人工呼吸管理が必要になることもあります。

ギラン・バレー症候群は人口10万人あたり年間1〜2人ほどの発症数であると報告されており、年齢に関係なく発症します。

原因

ギラン・バレー症候群の発症には、感染症やワクチン接種が関係していると考えられています。感染症のきっかけには、主に、カンピロバクター食中毒の原因であるCampylobacter jejuni、サイトメガロウイルス、EBウイルスなどへの感染があります。

細菌やウイルスに感染すると免疫反応が誘導され、人間の神経を攻撃してしまう抗体(自己抗体)がつくられてしまうことがあります。この自己抗体が神経を障害することで、ギラン・バレー症候群が発症すると考えられています。

また、ワクチンや薬剤でも、このような免疫反応を誘導することがあります。原因となるワクチンや薬剤は多岐にわたりますが、インフルエンザワクチンなどがあります。

症状

感染が原因の場合は、感染症の発症後、約1〜3週間以内にギラン・バレー症候群に関連した症状が現れます。

初発症状は、

  • 足が動かしにくい
  • しびれ

などが多いです。神経症状ははじめ、下肢に現れますが、徐々に腕や体幹、場合によっては顔面にまで広がることもあります。

運動機能に障害が生じることが多く、階段を上りにくい、手に力が入りにくいなどの症状から始まり、より症状が進行すると、ものが二重に見える(眼球周囲の筋肉の麻痺)、ものが飲み込みにくい(飲み込みに関わる筋肉の麻痺)、息苦しい(呼吸に関連する筋肉の麻痺)などの症状がみられるようになります。また、自律神経系にも異常が及ぶことがあり、排尿障害や不整脈が現れる場合もあります。

ギラン・バレー症候群の進行

神経症状が徐々に悪化していくことがギラン・バレー症候群の特徴ですが、およそ4週間の経過で症状がピークに達します。症状の強さにもよりますが、数か月の経過で症状が改善していきます。なかには麻痺を残すこともありますし、最悪の場合、呼吸不全から亡くなってしまう方もごくまれにいます。

検査・診断

ギラン・バレー症候群の診断には、特徴的な症状の確認に加え、筋電図検査、血液検査、髄液検査が行われます。

筋電図検査

神経から筋肉にかけての情報伝達は、電気活動をもとに行われています。ギラン・バレー症候群では、神経を通る電気活動が障害を受けているため、筋電図検査によって情報伝達障害を確認します。

血液検査

また、ギラン・バレー症候群では、病気に特徴的な自己抗体が検出されることがあります。すべての患者さんにおいて認めるわけではありませんが、たとえば「抗GM1抗体」などの抗体が検出される際には、ギラン・バレー症候群である可能性が高いと考えられます。

髄液検査

髄液検査では、タンパク質の増加を髄液から確認することができます。ウイルス性や細菌性の髄膜炎においても髄液検査を行うことがあり、この場合は炎症細胞の増加を認めます。これとは対照的に、ギラン・バレー症候群においては炎症細胞の増加は認めないことも特徴の一つです。

治療

ギラン・バレー症候群の治療は、

  • 免疫グロブリン静注療法・血液浄化療法
  • 呼吸循環管理を中心とした集学的治療

が主体となります。

免疫グロブリン療法や血液浄化療法という治療方法では、原因となっている自己抗体の抑制や、体内に存在している自己抗体の除去が期待できます。

また、ギラン・バレー症候群では、呼吸筋の麻痺や自律神経障害を来たすこともあり、重症例においては呼吸不全や不整脈を呈することもあります。重症例に対しては、人工呼吸管理やペースメーカーの使用なども検討されることがあります。

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