治療
ステロイドホルモン剤と抗ウイルス薬による薬物治療を行います。神経麻痺の原因は炎症性神経浮腫と考えられています。ステロイドホルモン剤の抗炎症、抗浮腫効果は投与量に依存します。このため顔面神経麻痺の重症度により投与量は異なります。
早期に投与するほど有効で、遅くとも10日以内が望ましいとされます。抗ウィルス薬はウィルス増殖を抑制する薬剤で、増殖したウイルスを殺すことはできません。そのため、麻痺発症3日以内の投与が必要です。
麻痺発症8日以降の抗ウィルス薬投与や、麻痺発症14日以降のステロイドホルモン剤投与は効果が期待できないため推奨されません。麻痺の程度によって治癒率が変わります。高度麻痺例で、誘発筋電図検査や神経興奮検査の反応が乏しい場合には神経減荷術と呼ばれる手術を行います。
手術至適時期は2週間以内と考えられています。
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