検査・診断
不明熱が疑われるときは、原因を特定するために詳細な症状や病歴・家族歴の聴取、内服中の薬の確認、聴診や触診などによる丁寧な身体診察を行う必要があります。そのうえで、次のような検査を進めるのが一般的です。
血液検査
体の中の炎症の程度を評価し、肝臓や腎臓の機能、貧血の有無などを調べます。悪性腫瘍が疑われる場合は腫瘍マーカー(悪性腫瘍の発生により体内で作られる物質)の測定、感染症が疑われるときは抗体検査、PCR検査、血液培養検査などを行います。
また、膠原病が疑われる場合には自己抗体(自分の体を攻撃するタンパク質)などの有無を調べる検査も必要です。
尿検査
尿中の白血球数、血液混入の有無などを調べ、尿路感染症が疑われる場合には尿培養検査を行います。
画像検査
X線検査、CT検査、MRI検査、超音波検査、PET(FDG-PET)検査などを行います。リンパ節の腫れなどがある場合には全身性の病気の可能性があるため、全身の造影CT検査を行う場合もあります。
内視鏡検査
炎症性腸疾患など消化器系の病気が疑われるときは、内視鏡検査を行います。
病理検査
悪性腫瘍や膠原病が疑われる場合には、病変部の組織を採取して顕微鏡で詳しく観察する病理検査が必要です。
遺伝子検査
家族性地中海熱など遺伝子の変異によって引き起こされる病気が疑われる場合は、確定診断のために遺伝子検査が必要となります。
「不明熱」を登録すると、新着の情報をお知らせします