ていおんしょうがい

低温障害

別名
全身性低体温症
最終更新日:
2020年08月31日
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2020/08/31
更新しました
2017/04/25
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治療

低体温症の治療では以下のことが大切です。

  • 濡れた衣服を脱がし、乾いた暖かい服装に着替えさせること
  • 暖かい毛布や部屋などで、体の外側から温めること
  • 暖かい飲み物などで、体の内側から温めること

発症初期であれば、乾いた衣類に着替えさせて体を温めることで回復が可能です。一方、患者さんの意識がないようなときには、救急搬送が必要です。可能であれば衣類を着替えさせ、救急車をよび、暖かい場所で待ちます。

心肺が止まっているようにみえても、病院外での心肺蘇生は勧められません。一般の方ではかすかな呼吸や脈拍を捉えることは難しいと考えられます。また重度の低体温症患者さんを急に激しく揺さぶると、命に危険を及ぼす不整脈を起こすリスクもあります。救急車が到着するまで安静にして待つことが望ましいです。

病院では温めた酸素や輸液、血液透析装置、人工心肺装置を使って正常な体温まで戻していきます。心臓が止まっている場合には心肺蘇生をおこないます。

凍傷の治療では、以下のことがおこなわれます。

  • 患者さんの体を温める
  • 患部を温水に浸す

凍傷の患者さんは低体温症になっていることがあります。体を温めるようにすることが大切です。可能であれば早期に患部を温水に浸して温めます。温水は凍傷を負っていない手足が「触れて心地よい」と感じるぐらいの温度で、熱くしすぎてはいけません(約40℃以上は望ましくありません)。

暖炉や焚火の前、もしくは電気毛布などをつかって患部を温めることは望ましくありません。凍傷をおこした部位は感覚が低下しているため、やけどに気づくことができません。そのため火や電気毛布を用いることは避けるべきです。

また凍傷を負った部分はこすれると悪化します。雪やものでこすれないようにします。また一度溶けた患部がふたたび凍結すると組織のさらなる損傷につながります。ふたたび凍結するリスクがある場合や、凍傷になった足で歩かなければいけない場合は、温めず凍結したままにするほうが組織の損傷を抑えることができると考えられます。

病院ではおなじように患部を温める対処がとられます。温まると強い痛みを感じるため鎮痛剤が投与されます。温まったら患部をやさしく洗い、清潔にして、包帯などで保護します。水泡がある場合にはつぶさないようにします。その後、抗菌薬、抗炎症薬などをつかって感染症や炎症を抑えていきます。

凍瘡は自然治癒する症状です。リマプロストアルファデクスやコルチコステロイドの内服で症状が軽減することがあります。

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