治療
動脈管開存症は重症度などによって治療方法が大きく異なります。
動脈管開存症と診断された場合でも約3分の1は自然に閉鎖していくとされています。そのため動脈管の開存が認められるものの、症状がなく大動脈から肺動脈への逆流が少ない場合は特別な治療をすることなく経過を見ていくこともあります。一方、上述したような呼吸苦などの心不全症状がある場合は、水分制限を行ったうえで利尿薬などによる薬物療法を行います。また、未熟児動脈管開存では動脈管の収縮を促すインドメタシンという薬物を投与します。
しかし、心不全が進行している場合や、未熟児動脈管開存でインドメタシンが作用しない場合などでは、動脈管を閉鎖するための外科手術やカテーテル治療が必要になります。外科手術では、動脈管を糸で結んだりクリップで閉じたりする開胸手術や、内視鏡の映像を見ながら動脈管をクリップで閉じる胸腔鏡下手術が挙げられます。
- 小児心臓疾患のカテーテル治療-心臓カテーテルによる検査や治療とは済生会宇都宮病院 小児科 主任診療科長高橋 努 先生
済生会宇都宮病院の小児科では心臓カテーテルによる検査や治療を行っています。その中の代表的なものである肺動脈弁狭窄症に対するバルーン拡張術と動脈...続きを読む
- 動脈管開存症のカテーテル治療昭和大学病院 小児循環器・成人先天性心...富田 英 先生
「動脈管開存症の治療-薬物治療と手術の選択について」では、3種類の治療法のうち薬物治療と外科治療についてご説明しました。本記事では、カテーテル...続きを読む
- 動脈管開存症の治療-薬物治療と手術の選択について昭和大学病院 小児循環器・成人先天性心...富田 英 先生
動脈管開存症の治療では、患者さんの年齢や動脈管の形・大きさによって治療法を選択します。動脈管開存症の治療法は、薬物治療・外科治療・カテーテル治...続きを読む
医師の方へ
「動脈管開存症」を登録すると、新着の情報をお知らせします