しきゅうこうてん

子宮後転

別名:子宮後傾後屈症/子宮後屈症
子宮

目次

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概要

子宮後転とは、本来はお腹の中で前屈をして前のほうに傾いている子宮が、後方に傾いている状態を指します。

妊娠や出産などが原因で起こることもありますが、明確な原因がなく子宮が後ろに向いているだけのこともあります。また、特に症状がないことも少なくありません。

そのため、婦人科検診や妊婦健診などの機会において、たまたま偶発的に子宮の位置が後方を傾いていることが指摘されるケースもあります。

原因

子宮後転は、妊娠や出産、子宮周辺の炎症などが原因で引き起こされることがあります。子宮の周辺は複数の靭帯(じんたい)や筋肉によって骨盤内に固定されており、全体として前屈みになるような位置関係をとっています。

しかし、先に挙げたような状況では子宮を固定する靭帯が伸びてしまったり、歪んでしまったりすることがあります。

また、子宮内膜症や骨盤内感染症などに伴って子宮の後ろにある腸や腹膜などと癒着することで、子宮が後方に引っ張られることで子宮後転の発症に至ることもあります。

さまざまな状況で引き起こされる可能性がありますが、必ずしも原因が特定できるわけではなく、明確な原因がないことも少なくありません。

症状

子宮が後方に傾いているというだけでは、必ずしも症状を引き起こすとは限らず、無症状であることも少なくありません。

一方で、性交渉時の局所の痛みや背部痛、月経中の強い腹痛などの症状が出現することもあります。

また、何度も排尿をしたくなる頻尿が起こったり、尿路感染症をきたしやすくなったりすることもあります。そのほかにも、子宮後転が不妊症の原因として考えられることもあります。

さらに、原因が明確な場合には、その原因に関連した症状が出現することもあります。

検査・診断

子宮後転は、婦人科的な診察に加えて各種画像検査によって診断されます。具体的には、超音波検査や卵管造影検査、MRI検査などによって子宮が後方に傾いている状況が観察されます。

また、まれではありますが子宮後転が不妊症の原因になっているケースもあります。そのため、他に不妊症の原因となっている病気がないか、血液検査や頭部MRI、染色体検査などさまざまな検査により調べることもあります。

治療

子宮が後ろに傾いているということだけでは、必ずしも病的な意味がないことも少なくありません。この場合には積極的な治療介入は行なわず、経過観察で様子を見ます。

しかし、子宮の傾きによって性交時痛や強い生理痛、不妊症などの症状が引き起こされているケースもあります。

この場合には、手術的な治療介入を行い子宮の傾きを元に戻して固定する方法が選択されることもあります。積極的な治療が必要かどうかは、医師としっかり相談のうえで決定することが大切です。

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