治療
家族性高コレステロール血症の治療では、LDLコレステロール値をコントロールし、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患を防ぐことを目標とします。生活習慣の改善も大切ですが、遺伝的な要因が強いため、多くの場合で薬物療法が必要となります。
薬物療法
第一選択として用いられるのは「スタチン」と呼ばれる薬です。肝臓でのコレステロール合成を抑え、血液中のLDLコレステロールを減らす効果があります。スタチンによる治療では効果が不十分な場合、小腸からのコレステロール吸収を抑える「エゼチミブ」と呼ばれる薬などを併用します。
そのほか、さまざまな作用機序をもつ薬剤が使用されることがあります。
- PCSK9阻害薬:LDL受容体の分解を防ぎ、血中のLDLコレステロールの取り込みを促す注射薬です。近年は投与の頻度が3~6か月に1回の薬剤も登場しています。
- MTP阻害薬:血液中のLDLコレステロールを増加させるMTPと呼ばれる物質のはたらきを阻害します。家族性高コレステロール血症ホモ接合体の患者さんに用いられます。
- エビナクマブ:LDLコレステロールがつくられる前の段階に作用する薬剤です。家族性高コレステロール血症ホモ接合体の患者さんに用いられます。
- ベムペド酸:肝臓におけるLDLコレステロールの合成に関わる酵素を阻害します。スタチンによる治療が適さない患者さんの選択肢となることが期待されています。
その他の治療法
家族性高コレステロール血症ホモ接合体の場合や、薬物療法を行ってもLDLコレステロール値が下がらず、すでに冠動脈疾患を発症している場合などには、「LDLアフェレシス」という治療が行われることがあります。透析のように血液を体外に取り出し、機械を通してLDLコレステロールを直接取り除く治療法です。
家族性高コレステロール血症の治療は長期にわたりますが、近年は薬剤などの進歩により、予後は以前と比較して良好になってきています。また、家族性高コレステロール血症ホモ接合体の場合は、指定難病制度による医療費助成の対象となる場合があります。医療機関や自治体の窓口で確認してみるとよいでしょう。
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