症状
尿崩症を発症するといずれのタイプも多尿(成人の場合1日3L以上)をきたすため、強い喉の渇きを自覚するようになります。体内から水分が失われるため、十分な水分補給を行わないと脱水に陥りやすく、低血圧やショック状態によりめまい、動悸などの症状を引き起こすことがあります。また、多尿が継続することで、水腎症や巨大膀胱など尿の排泄経路の異常を引き起こすことも報告されています。
特に中枢性尿崩症・腎性尿崩症ともに遺伝性のものは、胎児期から母体の羊水の増加など出生前から徴候がみられます。また、新生児期には嘔吐、便秘、発熱、成長の遅れなどがみられ、体から水分が失われることで体内の電解質(ナトリウム)の濃度が高くなり、けいれんを生じることもあります。適切な治療の開始が遅れると知的障害などの後遺症を残すことも少なくありません。
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