治療の経過
一般的な入院期間
入院期間は手術を受ける医療機関にもよりますが、一般的には7~10日間程度です。術後の経過に問題がある場合は入院期間が延びることもあります。
治療~退院までの流れ
予定帝王切開の場合は、手術の前日に入院して赤ちゃんと母親の健康状態を確認し、手術の説明などを受けます。手術当日は絶飲絶食で、サチュレーションモニター、血圧計、心電図の装着などの準備を行います。
手術は麻酔をかけたうえで行われ、腰椎麻酔や硬膜外麻酔と呼ばれる腹部から下半身にかけて痛みを感じなくする麻酔が用いられることが多く、手術台の上で体を丸めた状態になり、腰に麻酔薬を注射します。麻酔が効いたら、下腹部を横か縦に切開して赤ちゃんと胎盤を取り出します。傷あとが目立ちにくい横切開が行われることが多いですが、前置胎盤などで視野の確保が必要な場合は縦切開が選ばれることがあります。産後は子宮と腹部の傷を縫い合わせて手術終了です。手術開始から終了までは30分から1時間程度です。
帝王切開終了後は数時間程度で麻酔が切れ、傷の痛みと後陣痛と呼ばれる産後に子宮が収縮する痛みが発生します。手術後は血栓塞栓症や腸閉塞、筋力低下を予防するために、経過を観察しながらベッドから立ち上がってなるべく体を動かすようにします。退院までに授乳指導や沐浴指導などを受けながら、退院後の生活の準備を行います。
日常生活での注意点
基本的な出産後の経過は経腟分娩と変わりません。大きくなった子宮が元に戻るため、産後1か月程度は悪露と呼ばれる分泌物や後陣痛がみられることがあります。帝王切開の場合は経腟分娩に比べると体の回復に時間がかかる傾向があります。
1か月健診で問題がなければ性生活も再開できることが多いですが、担当医に相談し、次の妊娠を早めに希望される場合には授乳を含めて担当医、助産師と相談することをすすめます。
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