検査・診断
一般的に循環器疾患や呼吸器疾患、消化器疾患などがないか検査で調べ、臓器の異常による疾患が除外できた場合に診断されます。そのため、心臓神経症の診断に特別な検査はありません。循環器疾患や呼吸器疾患、消化器疾患を診断するための一般的な検査が行われます。
胸部レントゲン検査
心不全や気胸など、胸痛や呼吸苦をきたすような疾患がないか調べます。
血液検査
狭心症や心筋梗塞などの冠動脈が狭くなって起こる虚血性心疾患の場合、心臓の筋肉から出てくる心筋逸脱酵素が上昇します。また、動脈硬化のリスクが高いかどうかを血液検査で調べることもあります。
心電図検査(標準12誘導心電図、ホルター心電図、運動負荷心電図)
狭心症や心筋梗塞の場合は心電図の異常をきたすので、その有無を調べます。また、症状として動悸が現れている場合はホルター心電図により日常生活の中で不整脈が起きていないかを調べます。
心臓超音波検査
狭心症や心筋梗塞、心不全などの循環器疾患がある場合、心臓の動きが悪くなったり、心臓の弁の状態が悪くなったりしていることがあるので、心臓超音波検査によって調べます。
上部消化管内視鏡
胃炎や胃潰瘍により胸部の痛みが引き起こされていることもあるので、状況によっては内視鏡検査を行うこともあります。
他にも、冠攣縮性狭心症による胸痛の可能性もあり、ニトログリセリンなどの血管拡張薬を試すこともあります。さらに、そのほかの検査が追加される場合もありますが、このような検査によって原因となる疾患がみつからず、不安やストレスなど原因となるような背景がある場合に心臓神経症と診断されます。
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